グローバル企業のMVV戦略(10社)
海外展開する日本企業がどのようなMVV戦略を採用しているかを分析。グローバルに通用する理念の特徴と、ローカライゼーションのバランスを解説します。
グローバルMVV戦略とは
- グローバルMVV戦略
- 海外展開する企業が、文化や言語を超えて共感される普遍的な価値をMVVに据えつつ、各地域での実践に柔軟性を持たせるアプローチです。グローバルに統一された理念とローカルな実行を両立させます。
海外展開する日本企業は、MVVにグローバルな視点を取り入れる傾向が加速しています。「世界」「グローバル」「国際」といったキーワードを含むMVVを持つ企業は、事業展開の地理的広がりだけでなく、多様な文化への対応力や普遍的な価値の追求を理念レベルで表明しています。英語表現を併記する企業も増加中です。
データベース:日本の上場企業65社以上のIR/ESGレポートを分析中
掲載企業:65社(随時追加)
更新頻度:月次更新
該当企業一覧
グローバルMVV戦略に該当する企業(10社)
MVVに関連キーワードを含む企業をデータベースから自動抽出しています。全65社中10社が該当します。
企業事例の深掘り
グローバルMVV戦略を実践する代表的な企業の事例を、MVVと関連する開示データから分析します。
東急
MVV・理念体系
東急グループの企業理念
美しい生活環境を創造し、調和ある社会と、一人ひとりの幸せを追求する。
新中期3か年経営計画のビジョンワード
Creative Act. 創造力でしなやかに“世界が憧れるまち”
東急グループのビジョン
生活を豊かにするサービスが身近にある、住み続けたい沿線をつくる。
東急グループの2050年長期ビジョン
世界が憧れるまち
川崎重工業
MVV・理念体系
パワースポーツ&エンジン事業の基本理念
Let the Good Times Roll
川崎重工グループのミッション
世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”
川崎重工業グループのミッション
Global Kawasaki
川崎重工グループの社会に対する役割
世界の⼈々の豊かな⽣活と地球環境の未来に貢献する “Global Kawasaki”
古河電気工業
MVV・理念体系
古河電工グループ パーパス
「つづく」をつくり、世界を明るくする。
企業ビジョンとミッション
持続的な成長と中長期的な企業価値向上
パーパスの副文
よりよい未来へつながる『つづく』を、絶え間ないイノベーションで、つくり、支える。
古河電工グループ ビジョン2030
「地球環境を守り」「安全・安心・快適な生活を実現する」ため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。
LIXIL
MVV・理念体系
LIXILの行動指針「WORK WITH RESPECT」
WORK WITH RESPECT (敬意を持って働く)
LIXILの行動指針「DO THE RIGHT THING」
DO THE RIGHT THING (正しいことをする)
LIXILの行動指針「EXPERIMENT AND LEARN」
EXPERIMENT AND LEARN (実験し、学ぶ)
LIXIL環境ビジョン2050の名称
Zero Carbon and Circular Living
アサヒグループホールディングス
MVV・理念体系
アサヒグループの企業理念
Asahi Group Philosophy (AGP)
企業理念「AGP」と「コーポレートステートメント」の制定と浸透
AGPとコーポレートステートメント
アサヒグループのミッション(社会における使命・存在価値)
期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造
Asahi Group Philosophy ミッション
Deliver on our great taste promise and bring more fun to life
ANAホールディングス
MVV・理念体系
グループ経営理念
安心と信頼を基礎に 世界をつなぐ心の翼で 夢にあふれる未来に貢献します
ANAグループ安全行動指針
規定・ルールを遵守し、基本に忠実に業務を行います。
ANAグループ安全理念
安全は経営の基盤であり社会への責務である
2030年目標に向けた変革
2030年に目指す姿の実現に向けた変革
キリンホールディングス
MVV・理念体系
キリングループの経営理念
自然と人を見つめるものづくりで、食と健康の新たなよろこびを広げる
ライオン社の使命
人々のつながりの中心にあるとの考えから、社会的責任をもって、人と人とを結び付けることを使命としています。
キリングループ経営理念
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。
キリングループのビジョン・ミッション
起点とした商品やサービスを通じて、心と体の健康につながるおいしさをお届けするとともに、キリングループ環境ビジョンに基づく「持続可能な容器包装」への取り組みと、人と社会をつなぐ未来の「コミュニティ」への貢献を進めます。
理念に基づく具体的な取り組み
FSC認証紙または古紙の使用率(メルシャン)
100%
海外事業を含むサプライチェーン全体でFSC認証100%を達成。グローバル展開企業として環境基準を統一し、「よろこびがつなぐ世界」を責任ある調達で実現しています。
freee株式会社
MVV・理念体系
スモールビジネスの存在意義
大胆に、スピード感をもってアイデアを具現化することができるスモールビジネスは、様々なイノベーションを生むと同時に、大企業を刺激して世の中全体に新たなムーブメントを起こすことができる存在
freeeのミッション
スモールビジネスを、世界の主役に。
freeeのビジョン
だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム。
プラットフォームの実現目標
アイデアやパッションやスキルがあればだれでも、ビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォーム
テーマ横断の示唆
- グローバル企業のMVVは、自社の日本的なルーツを活かしつつ、普遍的な価値に昇華させることがポイントです。「共生」「調和」「おもてなし」といった概念は、SDGsの文脈では先進的と評価されます。
- MVVの多言語展開では、直訳よりも各言語圏の文化的コンテキストに合わせた意訳が効果的です。ただし、核となるメッセージの統一性は保つ必要があります。
- グローバルなMVVを持つ企業は、海外M&A後の統合(PMI)においてもMVVを活用しています。理念の共有が文化統合の基盤となります。
- グローバル人材の獲得競争において、明確なパーパスを持つ企業は優位に立てます。特にZ世代の求職者は、企業の社会的使命を重視する傾向があります。
MVVの基礎についてはMVVとは?で詳しく解説しています。
他のテーマで分析する
よくある質問
- グローバル企業のMVVにはどのような特徴がありますか?
- グローバル企業のMVVは、文化や言語を超えて共感される普遍的な価値を掲げつつ、各地域での実践方法に柔軟性を持たせる傾向があります。英語表現を併記する企業も増えています。
- 海外展開時にMVVをどうローカライズすべきですか?
- MVVの核となるメッセージは統一しつつ、各地域の文化的コンテキストに合わせた表現や具体的な行動指針をローカライズする方法が一般的です。完全な翻訳よりも、意図を伝えることが重要です。
- 日本企業のMVVはグローバルに通用しますか?
- 「社会貢献」「共生」といった日本企業特有の概念は、近年のパーパス経営の世界的潮流と合致しており、むしろ先進的と評価される傾向にあります。ただし、抽象的すぎる表現は海外では伝わりにくいため、具体化が重要です。