2011年、日本の住宅設備・建材業界を象徴する5社(トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ、東洋エクステリア)が統合し、巨大企業LIXILが誕生した。その道のりは、異なる文化の融合と、グローバル市場での熾烈な競争の連続であった。2019年の経営陣を巡る混乱は、企業統治の根幹を揺るがす試練となったが、同時に自社の存在意義を深く問い直す契機ともなった。その中で磨き上げられたのが「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパス(存在意義)である。本稿では、このパーパスを羅針盤として、LIXILがESG経営を「インパクト戦略」へと昇華させ、多様な人材の力を解き放つ「人的資本経営」を推進し、そして幾多の困難を乗り越えて築き上げた強固な「ガバナンス」を武器に、いかにして持続的な企業価値創造に挑んでいるのか、その壮大な物語を解き明かす。これは単なる一企業の変革の記録ではない。成熟市場に生きる日本の製造業が、グローバルな社会課題を事業機会へと転換し、未来を切り拓くための普遍的な示唆に満ちた物語である。
序章ー混沌から生まれたパーパス
2011年、日本の建材・住宅設備業界に激震が走った。トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリア。それぞれが長い歴史と独自の強みを持つ業界の雄たちが、一つの旗の下に集結し、「株式会社LIXIL」が誕生したのだ。リビング(LIVING)とライフ(LIFE)を組み合わせたその社名は、人々の暮らしに寄り添う企業でありたいという意志の表れだった。しかし、その船出は決して平穏なものではなかった。異なる文化、価値観、事業プロセスを持つ組織の融合は、想像を絶する困難を伴った。
「我々は何のために存在するのか?」
この根源的な問いが、組織の隅々で、あるいは経営の中枢で、静かに、しかし確実に響き渡っていた。統合によるシナジーを最大化し、グローバル市場で勝ち抜くためには、多様なバックグラウンドを持つ数万人の従業員が共有できる、揺るぎない北極星が必要だった。
その答えとして結晶化したのが、「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパス(存在意義)である。これは単なる美辞麗句ではない。トイレという衛生の根幹を担う製品から、窓やドアといった暮らしの快適性や安全性を守る建材まで、LIXILが提供するあらゆる製品・サービスの根底に流れる価値そのものを言語化したものだ。このパーパスは、意思決定の拠り所となり、全従業員が力を結集させる求心力として機能し始めた。
このパーパス経営を強力に推進してきたのが、2019年にCEOに復帰した瀬戸欣哉氏だ。彼は、企業が持続的に成長するためには、経済的価値の追求と社会的価値の創出が不可分であると確信していた。気候変動、水・資源不足、深刻化する衛生問題、そして加速するデジタル化。世界が直面するメガトレンドは、LIXILにとってリスクであると同時に、そのパーパスを体現するための巨大な事業機会でもあった。
しかし、理想を現実に変える道のりは平坦ではない。2023年3月期の連結事業利益は、資材・エネルギー価格の高騰や海外需要の低迷を受け、前期比391億円減の257億円に落ち込んだ。売上高1兆5,000億円に迫る巨大企業でありながら、事業利益率はわずか1.7%という厳しい現実。2024年3月期には、構造改革費用120億円を計上した影響もあり、親会社所有者に帰属する当期利益は139億円の赤字に転落した。
この逆境の中、LIXILはパーパスという羅針盤を頼りに、大胆な変革の舵を切る。ESG経営を、社会課題解決を事業成長のエンジンとする「インパクト戦略」へと進化させ、多様な個の力を組織の力に変える「人的資本経営」を加速。そして、過去の教訓を糧に、世界でもトップクラスの「ガバナンス」体制を築き上げた。
本稿は、LIXILが「豊かで快適な住まい」という言葉の意味を、自らの事業を通じていかに再定義し、深化させようとしているのか、その壮大な挑戦の物語である。それは、混沌の中から生まれた一つのパーパスが、いかにして企業のあらゆる活動に生命を吹き込み、未来を拓く力となり得るのかを解き明かす旅でもある。
第1部 インパクト戦略ー社会課題を成長のエンジンへ
LIXILの経営において、ESG(環境・社会・ガバナンス)は、もはや単なる「企業の社会的責任(CSR)」やリスク管理の対象ではない。それは、パーパスを実現し、持続的な成長を牽引するための事業戦略そのものである。その核心を示す言葉が「インパクト戦略」だ。
2023年4月、LIXILは従来の「コーポレート・レスポンシビリティ戦略」を「インパクト戦略」へと移行させた。この名称変更は、単なる言葉遊びではない。それは、守りの姿勢から攻めの姿勢への転換を意味する。財務的成果を追求すると同時に、測定可能で説明責任を果たせる形で、環境と社会に良い影響(インパクト)をもたらすことを目指すという強い意志の表れだ。
このインパクト戦略は、3つの柱で構成される。それは「グローバルな衛生課題の解決」「水の保全と環境保護」、そして「多様性の尊重」である。これらは、LIXILがその事業を通じて最も大きなインパクトを創出できる領域として特定された、いわば「約束の地」だ。取締役会はこれらの優先分野への取り組み状況を継続的に監督しており、経営の最重要課題として位置づけられている。
グローバルな衛生課題の解決ーSATOが拓いた希望の道
世界では今なお、約36億人が安全に管理された衛生設備(トイレ)を利用できず、約4.9億人が日常的に屋外で排泄している。不衛生な環境は、感染症を蔓延させ、特に子どもたちの命を脅かす。この深刻な社会課題に対し、LIXILは一企業の枠を超えた挑戦を続けている。その象徴が、ソーシャルビジネス「SATO」だ。
SATOの物語は、2012年、一人のエンジニアの情熱から始まった。当時、LIXILはビル&メリンダ・ゲイツ財団が主催するトイレの再発明プロジェクト「Reinvent the Toilet Challenge」に参加していた。その過程で、開発途上国の多くが下水道インフラを持たず、高価な水洗トイレは現実的ではないという事実に直面する。求められていたのは、安価で、水の使用量が少なく、かつ衛生的で、現地の文化や習慣に根差したソリューションだった。
試行錯誤の末に生まれたのが、プラスチック製の簡易式トイレ「SATO」である。弁のついたシンプルな構造で、少量の水で排泄物を流し、臭いや虫の侵入を防ぐ。価格は数ドル。現地の職人が簡単に設置でき、既存のピット式トイレ(穴を掘っただけのトイレ)を容易にアップグレードできる。
SATOは単なる製品開発に留まらなかった。LIXILは、これを持続可能なビジネスとして成立させる道を選んだ。現地の製造パートナーやNGO、政府機関と連携し、生産、販売、啓発活動を一体で行うエコシステムを構築。これにより、雇用を創出し、地域経済にも貢献するモデルを確立した。
2023年、SATO事業は設立10周年を迎えた。その成果は驚異的だ。これまでに45カ国以上で860万台以上を出荷し、衛生環境が改善された人々の数は、2023年4月時点で約4,500万人、2024年3月末には約6,800万人、そして2025年3月時点では約8,200万人へと着実に増加している。LIXILが掲げる「2025年までに1億人の衛生環境を改善する」という野心的な目標達成も、現実味を帯びてきた。
この挑戦はさらに進化している。2023年3月には、トイレ用床版「SATO Slab」など2つの新製品を発表し、製品ポートフォリオは40点以上に拡充された。さらに、ビル&メリンダ・ゲイツ財団との長年の協力関係を基盤に、ジョージア工科大学と4年間のパートナーシップを締結。2024年度には、排泄物をその場で処理・再資源化する「第2世代再発明トイレ(G2RT)」技術の初の商業ライセンスを取得した。これは、下水インフラがない地域でも安全なトイレを実現する画期的な技術であり、SATO事業の次なる飛躍を予感させる。
最近では、パレスチナ・ガザ地区における人道危機に対し、ユニセフや国境なき医師団と連携。SATOの設備キット4,000個を提供し、170万人以上の避難民が直面する衛生問題の解決に貢献しようとしている。
SATOの物語は、LIXILのインパクト戦略が単なるスローガンではなく、人々の命と尊厳を守る具体的な行動であることを力強く証明している。それは、企業の持つ技術、グローバルネットワーク、そして何よりも「豊かで快適な住まいを」というパーパスへの情熱が、世界で最も困難な課題の一つを解決する力となり得ることを示しているのだ。
水の保全と環境保護ー技術で拓く「Zero Carbon and Circular Living」
LIXILのパーパス「豊かで快適な住まいの実現」は、地球環境という土台なくしては成り立たない。気候変動や水資源の枯渇は、人々の暮らしを根底から揺るがす脅威だ。LIXILは、この課題を真正面から受け止め、「LIXIL環境ビジョン2050」として「Zero Carbon and Circular Living(CO2ゼロと循環型の暮らし)」を掲げた。これは、自社の事業プロセスにおける環境負荷をゼロに近づけるだけでなく、製品やサービスを通じて社会全体のサステナビリティに貢献するという、壮大なビジョンである。
その実現に向けた取り組みは、多岐にわたる。LIXILは、科学的根拠に基づく目標設定(SBTi)において、日本の建材業界で初めて2050年長期ネットゼロ目標の認定を取得。具体的な中間目標として、2031年3月期までにScope1&2(自社での直接・間接排出)のCO2排出量を50.4%削減、Scope3(サプライチェーン排出)を30%削減(いずれも2019年3月期比)するという高い目標を掲げている。
この目標達成に向けた具体的なアクションの一つが、革新的な製品開発だ。ドイツ発の高級水栓ブランドGROHEは、2023年に循環型シャワーシステム「Everstream」のコンセプトを公開した。これは、一度使ったシャワーの水を浄化して再利用する画期的なシステムで、水の使用量を最大75%、お湯を沸かすエネルギー消費量を最大69%も削減できるという。これにより、ユーザーは年間で最大70%の費用削減が可能になる。2024年の欧州での発売を皮切りに、グローバル展開が計画されており、水不足が深刻化する世界において、まさにゲームチェンジャーとなり得る技術だ。
もう一つの柱が、資源の循環利用である。特にLIXILが注力するのが、製造時に大量の電力を消費するアルミニウムだ。25年以上の研究開発を経て、LIXILは使用済みアルミ建材などから不純物を効率的に除去し、高品質なアルミ合金に再生する技術を確立。これにより生まれたのが、循環型低炭素アルミ「PremiAL(プレミアル)」である。
2023年秋には、リサイクルアルミ材を100%使用した「PremiAL R100」の受注を開始。この製品は、原料からアルミを製造する場合と比較して、CO2排出量を実に97%も削減できる。さらに、2024年からは東南アジアの2拠点で量産を開始し、グローバルでの供給体制を強化。LIXILは、2031年3月期までにリサイクルアルミの使用比率を100%にするという目標を掲げており、「PremiAL」はその切り札となる。
日本国内においても、その取り組みは加速している。全世界のCO2排出量の約37%を占める建設部門の脱炭素化は喫緊の課題だ。LIXILは、住宅の断熱性能を飛躍的に向上させる高性能窓の普及に全力を注いでいる。政府が過去最大規模の1,000億円の補助金事業を開始したことも追い風となり、リフォーム窓の売上は急増。LIXILは2026年3月期までに、新築戸建住宅向けの高性能窓の販売構成比を100%にする目標を掲げ、2025年3月時点で既に97%に達している。
これらの努力は、外部からも高く評価されている。MSCI ESG格付けでは、3年連続で最高評価の「AAA」を獲得。CDPの気候変動分野では、2024年に初の「Aリスト」入りを果たした。また、S&P Global Sustainability Yearbook 2025では、業界上位1%のスコアを獲得するなど、LIXILの環境への取り組みはグローバルなスタンダードで見てもトップクラスにあることが証明されている。
LIXILの環境戦略は、単なるコストや規制対応ではない。技術革新を武器に、社会の脱炭素化と資源循環という大きな潮流を捉え、それを新たな事業機会へと転換する、まさに「インパクト戦略」の神髄と言えるだろう。
第2部 人的資本経営ー多様な個を、組織の力へ
LIXILの価値創造プロセスの原点には、常に「人」がいる。パーパスに「世界中の誰もが」と謳うように、その担い手である従業員自身が多様でなければ、真に多様な人々のための「豊かで快適な住まい」は実現できない。5つの企業が統合して生まれたという出自も相まって、LIXILにとってダイバーシティ&インクルージョン(D&I)は、単なる流行り言葉ではなく、企業の生存と成長に不可欠な経営戦略そのものである。
そのコミットメントは、Chief People Officer(CPO)という役職名にも表れている。人事担当役員を「人的資源(Human Resources)」の管理者ではなく、「人(People)」の可能性を最大限に引き出す責任者と位置づける。CPOのジン・ソン・モンテサーノ氏が主導するグローバル人事戦略は、「従業員の誰もが自信を持ち、どこでも活躍できるよう、LIXILを革新的でインクルーシブな組織へ変革します」という力強いミッションを掲げている。
この戦略の核となるのが、人的資本強化の3本柱だ。「インクルージョンをLIXILのDNAに組み込む」「人材育成への投資」「従業員エクスペリエンスの向上」。これらは、LIXILという巨大な船を動かす約5万人の従業員一人ひとりの力を解き放つための、緻密に設計されたプログラム群である。
「DNAに組み込む」ーD&Iへの揺るぎなき意志
LIXILは、2030年3月期までに「LIXIL全体にインクルージョンの文化を定着させ、ジェンダー不均衡を是正する」という明確な目標を掲げている。その達成に向けたコミットメントは、設定されたKPIの野心的な高さに表れている。
- 女性取締役・執行役比率50%
- 全世界の女性管理職比率30%
- 日本の新卒採用男女同率
2025年6月時点で、女性取締役比率は40%と目標に近づいているものの、女性取締役・執行役全体では37.5%、全世界の女性管理職比率は17.4%と、道半ばである。特に、LIXIL単体の女性管理職比率は7.5%と、グローバル平均に比べて低い水準にある。
しかし、LIXILはこのギャップを直視し、具体的な施策を次々と打ち出している。2024年3月期からは、D&I推進のアカウンタビリティ(説明責任)を人事部門から各事業部門へ移管。D&Iは「誰かがやってくれること」ではなく、「自分たちの課題」であるという意識変革を促した。その象徴的な取り組みが、管理職向けのD&Iワークショップだ。この1年間で国内外で125回開催され、約6,000人の管理職が参加。インクルーシブなリーダーシップとは何かを学び、実践するための具体的なスキルを身につけた。
さらに、将来のリーダー育成においても、D&Iの視点は徹底されている。2025年3月期には、高い潜在能力を持つと特定されたハイポテンシャル人材163名のうち、女性が51名と31%を占めた。これは、意図的に女性リーダー候補を発掘・育成しようとする強い意志の表れだ。2024年3月期に開始された「女性アウトリーチプログラム」は、こうした女性リーダー候補の成長をさらに加速させるための重要な施策である。
これらの取り組みは、外部からも高い評価を得ている。米フォーブス誌の「World's Top Companies for Women in 2023」では、日本企業で1位、エンジニアリング/製造業部門で世界2位に選出。経済産業省と東証が選定する「なでしこ銘柄」にも9回選ばれるなど、LIXILは女性活躍推進のリーディングカンパニーとして認知されている。
成長と働きがいの両立ー従業員エクスペリエンスの向上
インクルーシブな文化の醸成と並行して、LIXILは従業員一人ひとりの成長と働きがいを高めるための投資を惜しまない。その根底には、従業員を「コスト」ではなく、価値創造の源泉となる「資本」と捉える思想がある。
従業員の声を経営に活かす仕組みとして、年1回の従業員意識調査「LIXIL Voice」が重要な役割を担う。この調査結果は、リーダー向けのダッシュボードで可視化され、組織改善のアクションプラン策定に活用される。例えば、日本の30代女性社員のインクルージョンスコアが、2022年3月期の52%から2024年3月期には55%へと3ポイント上昇した背景には、こうしたデータに基づいた地道な改善活動の積み重ねがある。
従業員エンゲージメントを高めるための新たな試みも始まっている。2025年3月期には、CEOの瀬戸氏と従業員が直接対話するセッション「Connect with Kinya」がスタート。経営トップの考えを直接伝え、現場の声を吸い上げることで、組織の一体感を醸成する狙いだ。
人材育成の核となるのが、2024年に日本で先行導入された管理職育成プログラム「GROW: Great managers at LIXIL」だ。このプログラムは、コーチングや部下育成など、優れた管理職に求められる7つのコアスキルを実践的に学ぶもので、2025年3月期時点でグローバル全体で4,741人の管理職が対象となっている。日本でのサーベイでは、参加者の83%が「自身の成長にメリットを感じる」と回答するなど、高い効果を上げている。
また、LIXILは従業員の自律的なキャリア形成とスキルアップを支援するため、DX人材の育成にも力を入れている。驚くべきは、専門職ではない一般の従業員が業務改善ツールを自ら開発する「シチズンデベロッパー」の育成だ。ノーコード開発ツールを提供し、研修を行うことで、2025年3月末時点で開発者数は9,916名に達し、4,020個ものアプリケーションが現場で稼働している。これは、従業員一人ひとりがデジタル技術を駆使して主体的に業務を改善する、まさに「EXPERIMENT AND LEARN(実験し、学ぶ)」という行動指針の体現である。
LIXILの人的資本経営は、D&Iという土台の上に、エンゲージメント、成長支援、デジタルリテラシー向上という柱を立てることで、従業員一人ひとりのポテンシャルを最大限に引き出し、それを組織の持続的な競争力へと転換しようとする壮大な試みなのである。
第3部 ガバナンスと経営戦略ー変革を支える強靭な背骨
LIXILのパーパス起点の経営は、それを支える強固なガバナンスと、パーパスを具体的な事業成果に結びつける緻密な経営戦略なくしては成り立たない。特にLIXILのガバナンスは、2019年の経営権を巡る混乱という深刻な危機を乗り越え、驚異的な進化を遂げた。その再生の物語は、多くの日本企業にとって示唆に富む。
危機の教訓から生まれた「世界水準のガバナンス」
2019年の混乱は、創業家出身者と外部から招聘されたCEOとの間の対立が表面化したものであり、日本のコーポレートガバナンスの課題を象徴する出来事だった。この危機を経て、LIXILは経営の監督機能と執行機能を明確に分離する「指名委員会等設置会社」への移行を断行。取締役会の構成を抜本的に見直した。
その結果は、現在の取締役会の構成に明確に表れている。2025年6月19日以降、取締役会10名のうち、社外取締役が8名を占め、その比率は80%に達する。これは東京証券取引所が求める基準(3分の1以上)をはるかに超える、世界的に見ても極めて高い水準だ。さらに、女性取締役は4名(40%)、外国籍取締役も含まれ、多様なバックグラウンドを持つメンバーが経営を監督する体制が整えられた。
取締役会は、単なる「お飾り」ではない。2025年3月期には17回も開催され、出席率は98.8%と極めて高い。CEO後継者計画、中長期の経営戦略、インパクト戦略、デジタルトランスフォーメーションといった重要テーマについて、執行側と活発な議論を交わし、監督機能を果たしている。2020年3月から始まったこのガバナンス再構築は、外部からも高く評価され、コーポレート・ガバナンスに関する調査で日本企業トップクラスにランクされるまでになった。
危機の教訓は、LIXILに「正しいことをする(DO THE RIGHT THING)」という行動指針を、単なるスローガンではなく、組織の根幹をなす哲学として根付かせた。強靭で透明性の高いガバナンスは、LIXILがこれから挑むさらなる変革を支える、揺るぎない背骨となっている。
パーパスを戦略に翻訳する「LIXIL Playbook」
強固なガバナンスの下、LIXILの経営を駆動するのが「LIXIL Playbook」である。これは、パーパスという壮大なビジョンを、具体的な事業戦略と日々の業務に落とし込むための「作戦書」だ。事業環境の変化に対応するため、Playbookは定期的に更新され、2023年3月期には5つの戦略的優先課題が設定された。
- 変革 (Transformation): インフレーションやサプライチェーンの課題に対応する。
- 注力 (Focus): 組織を簡素化し、基幹事業に集中する。
- 成長 (Growth): 日本事業の最適化と海外ウォーター事業の成長を追求する。
- 革新 (Innovation): 環境戦略を事業に統合し、新たなコア事業を創出する。
これらの優先課題は、LIXILが直面する厳しい事業環境を乗り越え、パーパスを実現するための具体的な道筋を示している。例えば、「変革」と「注力」は、近年の収益性悪化に対応するための構造改革を意味する。欧米を中心とした人員配置の最適化(2024年3月期に40億円の費用を計上)、サプライチェーンの再構築(中国やタイの工場閉鎖など)、事業ポートフォリオの見直し(米国浴槽事業の一部譲渡など)といった、痛みを伴う改革を断行。これらの構造改革は、2024年3月期に合計120億円の費用を要したが、2025年3月期には約60億円の事業利益底上げ効果を生み出すなど、着実に成果を上げ始めている。
一方で、「成長」と「革新」は、未来への投資を意味する。特に海外ウォーター事業は、2024年3月期には事業利益が18億円にまで落ち込んだが、LIXILはこれを成長の核と位置づけ、2028年3月期には事業利益率10%を目指すという高い目標を掲げている。
ROIC経営による資本効率の徹底追求
LIXIL Playbookに示された戦略を実行し、持続的な企業価値向上を実現するための財務的な羅針盤が「ROIC(投下資本利益率)経営」である。2019年からグローバルで導入されたこの経営手法は、単に利益の額を追うのではなく、事業に投下した資本に対してどれだけ効率的に利益を生み出しているかを重視する。
LIXILは、長期目標として事業利益率10%、ROIC10%を掲げている。しかし、2024年3月期の実績は事業利益率1.6%、ROICは0.9%と、目標には程遠い。このギャップを埋めるため、全社で資本効率改善への意識改革を進めている。
具体的には、運転資本の圧縮(CCCの改善)や固定資産の効率的活用(遊休不動産の売却など)を徹底。同時に、事業利益率そのものを向上させるため、高付加価値製品へのシフトや不採算事業の見直しを加速させている。
このROIC経営は、役員報酬にも連動している。業績連動報酬の評価指標はROIC、事業利益、当期利益で構成され、資本効率を意識した経営判断を促すインセンティブ設計となっている。例えば、2025年3月期の社長の報酬ミックスは、固定報酬25%に対し、業績連動報酬や株価連動報酬などの変動報酬が75%を占める。
LIXILの経営戦略は、パーパスという高邁な理想と、ROICという厳格な財務規律が両輪となって駆動している。それは、社会的価値の創出が、資本効率の改善と収益性向上という経済的価値と結びついてこそ持続可能になるという、現代経営の要諦を体現していると言えるだろう。
終章ーパーパスが拓く「豊かな住まい」の未来
LIXILの物語は、統合による混沌、経営危機という試練を乗り越え、「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパスを自らの存在意義の核に据えた、壮大な変革の記録である。このパーパスは、単なるお題目ではない。それは、ESG経営を社会課題解決を成長エンジンとする「インパクト戦略」へと進化させ、多様な従業員の力を結集する「人的資本経営」の原動力となり、そして幾多の困難を乗り越えて築き上げた強固な「ガバナンス」と、ROICを中核とする緻密な「経営戦略」を貫く一本の太い背骨となっている。
SATO事業がアフリカやアジアの衛生環境を劇的に改善し、8,200万人もの人々に希望を届けていること。GROHEの「Everstream」が水とエネルギーの消費を7割以上削減する未来のシャワーを提示していること。循環型アルミ「PremiAL」が、建設業界の脱炭素化に具体的な道筋を示していること。これらはすべて、パーパスが具体的な事業活動として結実した姿だ。
組織の内部でも、パーパスは変革の触媒となっている。女性取締役・執行役比率50%という野心的な目標は、LIXILが目指すインクルーシブな組織文化の象徴であり、9,900人を超える従業員がノーコードツールを使いこなす姿は、挑戦と学習を奨励する「EXPERIMENT AND LEARN」の文化が根付きつつあることを示している。
しかし、LIXILの旅はまだ終わらない。むしろ、本当の挑戦はこれからだ。
海外ウォーター事業の収益性は依然として低く、2025年3月期の実績は3.4%と、目標とする10%には大きな隔たりがある。構造改革の成果が本格的に問われるのはこれからだ。人的資本の面では、男女間の賃金格差が依然として大きく、全労働者ベースで女性の賃金は男性の61.2%に留まる。インクルージョンのDNA化は、まだ道半ばである。財務面でも、ネット有利子負債EBITDA倍率は4.7倍と、中期目標の3.5倍以下には改善の余地がある。
LIXILが直面するこれらの課題は、パーパス起点の経営が理想論だけでは乗り越えられない、厳しい現実の反映でもある。しかし、重要なのは、LIXILがこれらの課題から目を背けず、データをもって可視化し、具体的な目標と戦略をもって対峙しているという事実だ。
LIXILの挑戦は、私たちに問いかける。「豊かさ」とは何か。それは単なる物質的な充足や経済的な成功だけを意味するのだろうか。LIXILの答えは明確だ。真の豊かさとは、安全で衛生的な環境、地球環境との調和、そして誰もが自分らしくいられるインクルーシブな社会の中にある。そして、企業はその実現に事業を通じて貢献する責任と機会を持っている。
「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」。この壮大なパーパスを掲げ、理想と現実の狭間で格闘を続ける住まいの巨人の旅は、日本企業が、そして世界の企業が、次なる成長のステージへと向かうための重要な道標となるに違いない。
▶出典(116件)
- LIXILのPurpose(存在意義)(LIXIL 統合報告書 2025, p.8)
- LIXILの存在意義(Purpose)(LIXIL 統合報告書 2025, p.2)
- LIXILのPurpose(存在意義)(LIXIL 統合報告書 2024, p.22)
- LIXILが認識する主要なメガトレンド(LIXIL 統合報告書 2025, p.22)
- 連結事業利益(2022年3月期実績)(LIXIL 統合報告書2023, p.88)
- 2022年度 LIXIL連結売上収益(LIXIL 統合報告書2023, p.83)
- 連結事業利益率(2022年3月期実績)(LIXIL 統合報告書2023, p.88)
- 2025年3月期の構造改革にかかる合計費用(LIXIL 統合報告書 2025, p.14)
- 2024年度親会社所有者帰属当期利益(LIXIL 統合報告書 2024, p.82)
- コーポレート・レスポンシビリティ戦略からインパクト戦略への移行(LIXIL 統合報告書 2024, p.22)
- LIXILを支える基盤「従業員の能力発揮と価値創造」(LIXIL 統合報告書 2024, p.31)
- インパクト戦略を構成する柱の数(LIXIL 統合報告書 2024, p.31)
- インパクト戦略の優先取り組み分野の数(LIXIL 統合報告書 2025, p.24)
- インパクト戦略に基づく優先分野への取り組み状況の監督(2025年3月期まで)(LIXIL 統合報告書 2025, p.56)
- 安全に管理された衛生設備を利用できない人口(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- 屋外で排泄する人口(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- SATO事業の設立周年(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- SATO製品の出荷国数(2024年3月31日現在)(LIXIL 統合報告書 2024, p.50)
- SATO製品の出荷台数(2024年3月31日現在)(LIXIL 統合報告書 2024, p.50)
- SATO製品による衛生環境改善貢献人数(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- SATO製品による衛生環境改善貢献人数(2024年3月31日現在)(LIXIL 統合報告書 2024, p.50)
- グローバルな衛生課題解決への貢献実績(LIXIL 統合報告書 2025, p.36)
- 2025年までの衛生環境改善目標人数(LIXIL 統合報告書 2025, p.4)
- トイレ用床版「SATO Slab」の展開開始時期(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- SATOの新製品発表数(LIXIL 統合報告書2023, p.22)
- SATO製品ポートフォリオの拡充数(LIXIL 統合報告書2023, p.51)
- ジョージア工科大学とのパートナーシップ期間(LIXIL 統合報告書 2024, p.23)
- G2RT商業ライセンス取得年度(LIXIL 統合報告書 2024, p.50)
- パレスチナ・ガザ地区へのSATO設備キット提供数(LIXIL 統合報告書 2025, p.37)
- ガザ地区への人道的支援によるインパクト対象避難民数(LIXIL 統合報告書 2025, p.37)
- LIXIL環境ビジョン策定目標年(LIXIL 統合報告書2023, p.23)
- LIXIL環境ビジョン2050の名称(LIXIL 統合報告書 2024, p.51)
- SBTiによる2050年長期ネットゼロ目標の認定取得(LIXIL 統合報告書 2025, p.68)
- 事業所からのCO2排出総量 (Scope 1 & 2)(LIXIL 統合報告書 2024, p.84)
- Scope 3 CO2排出量削減目標(LIXIL 統合報告書 2024, p.48)
- GROHE「Everstream」コンセプト公開(LIXIL 統合報告書 2024, p.12)
- GROHE Everstreamシャワーシステムによる水使用量削減率(LIXIL 統合報告書 2025, p.40)
- GROHE Everstreamシャワーシステムによるエネルギー消費量削減率(LIXIL 統合報告書 2025, p.40)
- GROHE Everstreamシャワーシステムによる費用削減率(LIXIL 統合報告書 2025, p.40)
- GROHE Everstreamの欧州での発売予定年(LIXIL 統合報告書 2024, p.36)
- 従業員リソースグループ(ERGs)の数(LIXIL 統合報告書2023, p.60)
- PremiALによるCO2排出量削減率(LIXIL 統合報告書 2025, p.33)
- PremiALの量産拠点数(LIXIL 統合報告書 2025, p.33)
- リサイクルアルミの使用比率目標(LIXIL 統合報告書 2024, p.48)
- 全世界のCO2排出量における建設部門の割合(LIXIL 統合報告書 2025, p.33)
- 住宅省エネリフォーム補助金事業の規模(LIXIL 統合報告書2023, p.47)
- 新築戸建住宅向け高性能窓販売構成比目標 (日本、2026年3月期)(LIXIL 統合報告書 2024, p.57)
- 2025年度新築戸建住宅向け高性能窓の販売構成比 (日本)(LIXIL 統合報告書 2025, p.84)
- MSCI ESG格付け最高評価「AAA」を3年連続獲得(LIXIL 統合報告書 2025, p.68)
- CDP気候変動分野で初のAリスト入り(LIXIL 統合報告書 2025, p.68)
- S&P Global Sustainability Yearbook 2025での評価(LIXIL 統合報告書 2025, p.19)
- Chief People Officer (CPO) の役職(LIXIL 統合報告書 2024, p.22)
- Chief People Officer (CPO) の氏名(LIXIL 統合報告書 2024, p.22)
- Global People Organization (GPO)のミッション(LIXIL 統合報告書 2024, p.37)
- 人的資本強化の主要3本柱(LIXIL 統合報告書 2025, p.44)
- 内部監査要員数(2025年3月末現在)(LIXIL 統合報告書 2025, p.65)
- インクルージョン文化定着目標年(LIXIL 統合報告書2023, p.59)
- 2030年3月期までの女性取締役・執行役比率目標(LIXIL 統合報告書 2025, p.4)
- 全世界の女性管理職比率目標(LIXIL 統合報告書 2025, p.36)
- 日本における新卒採用の男女比率目標(LIXIL 統合報告書 2025, p.36)
- 女性取締役比率(2025年6月19日以降)(LIXIL 統合報告書 2025, p.54)
- 女性取締役・執行役比率(2030年目標)(LIXIL 統合報告書 2025, p.21)
- 全世界の女性管理職比率実績(LIXIL 統合報告書 2025, p.36)
- 2025年度女性管理職比率 (LIXIL単体)(LIXIL 統合報告書 2025, p.84)
- D&I推進のアカウンタビリティ移行時期(LIXIL 統合報告書 2024, p.38)
- D&I推進ワークショップ参加管理職数(LIXIL 統合報告書 2024, p.24)
- 2025年3月期における女性ハイポテンシャル人材比率(LIXIL 統合報告書 2025, p.45)
- 女性アウトリーチプログラムの開始期(LIXIL 統合報告書 2024, p.59)
- フォーブス誌「女性にとって働きやすい職場2023」エンジニアリング/製造業部門順位(LIXIL 統合報告書 2024, p.24)
- 経済産業省と東証による「なでしこ銘柄2025」に9回目選定(LIXIL 統合報告書 2025, p.68)
- 従業員意識調査「LIXIL Voice」の実施頻度(LIXIL 統合報告書 2024, p.61)
- LIXIL Voiceダッシュボード導入年(LIXIL 統合報告書2023, p.59)
- 日本の女性社員平均インクルージョンスコア(LIXIL 統合報告書 2024, p.40)
- CEOとの直接対話セッション「Connect with Kinya」開始年(LIXIL 統合報告書 2025, p.45)
- 管理職育成プログラム「GROW」の日本先行導入年(LIXIL 統合報告書 2025, p.45)
- GROWプログラムのコアスキル数(LIXIL 統合報告書 2024, p.38)
- 2025年3月期におけるGROWプログラム対象管理職数(LIXIL 統合報告書 2025, p.45)
- GROWプログラムによる自身の成長メリット実感率(日本)(LIXIL 統合報告書 2025, p.45)
- ノーコードツール開発者数(2025年3月末時点)(LIXIL 統合報告書 2025, p.46)
- ノーコードツール稼働アプリ数(2025年3月末時点)(LIXIL 統合報告書 2025, p.46)
- LIXILの行動指針「EXPERIMENT AND LEARN」(LIXIL 統合報告書 2025, p.2)
- LIXILの社外取締役比率(2025年6月19日以降)(LIXIL 統合報告書 2025, p.70)
- 2024年6月19日現在の外国籍取締役比率(LIXIL 統合報告書 2024, p.65)
- 2025年3月期 取締役会開催回数(LIXIL 統合報告書 2025, p.85)
- 2025年3月期 取締役会出席率(LIXIL 統合報告書 2025, p.85)
- CEO後継者計画書の策定年(LIXIL 統合報告書 2025, p.52)
- デジタルトランスフォーメーション(基幹システム刷新、AI活用等)の監督(2025年3月期まで)(LIXIL 統合報告書 2025, p.56)
- 取締役会によるガバナンス再構築の開始時期(LIXIL 統合報告書 2025, p.52)
- LIXILの行動指針「DO THE RIGHT THING」(LIXIL 統合報告書 2025, p.2)
- LIXILの価値創造活動を推進する行動指針(LIXIL 統合報告書2023, p.3)
- LIXIL Playbookにおける戦略的優先課題の数(LIXIL 統合報告書 2024, p.31)
- LIXILの優先課題「変革」(LIXIL 統合報告書2023, p.15)
- LIXILの優先課題「注力」(LIXIL 統合報告書2023, p.15)
- LIXILの優先課題「成長」(LIXIL 統合報告書2023, p.15)
- LIXILの優先課題「革新」(LIXIL 統合報告書2023, p.15)
- 2024年3月期の人員配置最適化にかかる費用(LIXIL 統合報告書 2025, p.14)
- 2024年3月期の海外工場統廃合にかかる費用(LIXIL 統合報告書 2025, p.14)
- 2025年3月期の米国浴槽事業における戦略的パートナーシップ(LIXIL 統合報告書 2025, p.8)
- 構造改革の費用合計(2024年3月期)(LIXIL 統合報告書 2025, p.30)
- 構造改革による事業利益の底上げ効果(2025年3月期)(LIXIL 統合報告書 2025, p.30)
- 海外ウォーター事業の2024年3月期事業利益(LIXIL 統合報告書 2024, p.33)
- LWT海外事業の事業利益率目標 (2028年3月期)(LIXIL 統合報告書 2025, p.27)
- ROIC経営のグローバル導入時期(LIXIL 統合報告書2023, p.20)
- 2025年度連結事業利益率(LIXIL 統合報告書 2025, p.80)
- 2025年3月期 ROIC目標(LIXIL 統合報告書 2025, p.63)
- 2024年度のLIXIL連結営業利益率(LIXIL 統合報告書 2025, p.72)
- 2024年度ROIC(LIXIL 統合報告書 2024, p.30)
- ROIC向上に向けたCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善(LIXIL 統合報告書2023, p.20)
- ROIC向上に向けた固定資産の維持最適化(LIXIL 統合報告書2023, p.20)
- ROICの業績目標全体に占める割合(LIXIL 統合報告書 2024, p.74)
- 社長の固定報酬比率(2025年3月期)(LIXIL 統合報告書 2025, p.62)
- LWT海外事業の事業利益率 (2025年3月期実績)(LIXIL 統合報告書 2025, p.27)
- 2025年 株式会社LIXIL 全労働者の男女賃金差異(LIXIL 統合報告書 2025, p.85)
- 2025年度ネット有利子負債EBITDA倍率実績(LIXIL 統合報告書 2025, p.83)
- 中期ネット有利子負債EBITDA倍率目標(LIXIL 統合報告書 2025, p.4)
- LIXILのPurpose(存在意義)(LIXIL 統合報告書 2025, p.24)
使用データ一覧
| コンテキスト | 年度 | 値 | 出典 |
|---|---|---|---|
LIXILのPurpose(存在意義) | 2025年 | 世界中のすべての人が願う、豊かで快適な住まいの実現 | LIXIL 統合報告書 2025 p.8 |
LIXILの存在意義(Purpose) | 2025年 | 世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現 | LIXIL 統合報告書 2025 p.2 |
LIXILのPurpose(存在意義) | 2024年 | 豊かで快適な住まいの実現 | LIXIL 統合報告書 2024 p.22 |
LIXILが認識する主要なメガトレンド | 2025年 | 地政学リスクの高まり、気候変動、水・資源不足、サプライチェーン寸断、世界の中間層の台頭、日本市場の成熟、デジタル化の加速とAIの普及 | LIXIL 統合報告書 2025 p.22 |
連結事業利益(2022年3月期実績) | 2023年 | 649 億円 | LIXIL 統合報告書2023 p.88 |
2022年度 LIXIL連結売上収益 | 2023年 | 1428578 百万円 | LIXIL 統合報告書2023 p.83 |
連結事業利益率(2022年3月期実績) | 2023年 | 4.5 % | LIXIL 統合報告書2023 p.88 |
2025年3月期の構造改革にかかる合計費用 | 2025年 | 20 億円 | LIXIL 統合報告書 2025 p.14 |
2024年度親会社所有者帰属当期利益 | 2024年 | -139 億円 | LIXIL 統合報告書 2024 p.82 |
コーポレート・レスポンシビリティ戦略からインパクト戦略への移行 | 2024年 | 2023年4月 | LIXIL 統合報告書 2024 p.22 |
LIXILを支える基盤「従業員の能力発揮と価値創造」 | 2024年 | 従業員が能力を発揮できる体制を整え、戦略の実行を通じた、価値創造の実現 | LIXIL 統合報告書 2024 p.31 |
インパクト戦略を構成する柱の数 | 2024年 | 3 つ | LIXIL 統合報告書 2024 p.31 |
インパクト戦略の優先取り組み分野の数 | 2025年 | 3 つ | LIXIL 統合報告書 2025 p.24 |
インパクト戦略に基づく優先分野への取り組み状況の監督(2025年3月期まで) | 2025年 | N/A N/A | LIXIL 統合報告書 2025 p.56 |
安全に管理された衛生設備を利用できない人口 | 2023年 | 36 億人 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
屋外で排泄する人口 | 2023年 | 4.9 億人 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
SATO事業の設立周年 | 2023年 | 10 周年 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
SATO製品の出荷国数(2024年3月31日現在) | 2024年 | 45 カ国 | LIXIL 統合報告書 2024 p.50 |
SATO製品の出荷台数(2024年3月31日現在) | 2024年 | 860 万台 | LIXIL 統合報告書 2024 p.50 |
SATO製品による衛生環境改善貢献人数 | 2023年 | 4500 万人 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
SATO製品による衛生環境改善貢献人数(2024年3月31日現在) | 2024年 | 6800 万人 | LIXIL 統合報告書 2024 p.50 |
グローバルな衛生課題解決への貢献実績 | 2025年 | 8200 万人 | LIXIL 統合報告書 2025 p.36 |
2025年までの衛生環境改善目標人数 | 2025年 | 1 億人 | LIXIL 統合報告書 2025 p.4 |
トイレ用床版「SATO Slab」の展開開始時期 | 2023年 | 2023 年 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
SATOの新製品発表数 | 2023年 | 2 つ | LIXIL 統合報告書2023 p.22 |
SATO製品ポートフォリオの拡充数 | 2023年 | 40 点以上 | LIXIL 統合報告書2023 p.51 |
ジョージア工科大学とのパートナーシップ期間 | 2024年 | 4 年間 | LIXIL 統合報告書 2024 p.23 |
G2RT商業ライセンス取得年度 | 2024年 | 2024 年度 | LIXIL 統合報告書 2024 p.50 |
パレスチナ・ガザ地区へのSATO設備キット提供数 | 2025年 | 4000 個 | LIXIL 統合報告書 2025 p.37 |
ガザ地区への人道的支援によるインパクト対象避難民数 | 2025年 | 170 万人以上 | LIXIL 統合報告書 2025 p.37 |
LIXIL環境ビジョン策定目標年 | 2023年 | 2050 年 | LIXIL 統合報告書2023 p.23 |
LIXIL環境ビジョン2050の名称 | 2024年 | Zero Carbon and Circular Living | LIXIL 統合報告書 2024 p.51 |
SBTiによる2050年長期ネットゼロ目標の認定取得 | 2025年 | 認定取得 | LIXIL 統合報告書 2025 p.68 |
事業所からのCO2排出総量 (Scope 1 & 2) | 2024年 | 740 千 t-CO2 | LIXIL 統合報告書 2024 p.84 |
Scope 3 CO2排出量削減目標 | 2024年 | 30 %削減 | LIXIL 統合報告書 2024 p.48 |
GROHE「Everstream」コンセプト公開 | 2024年 | GROHE「Everstream」コンセプト公開 イベント | LIXIL 統合報告書 2024 p.12 |
GROHE Everstreamシャワーシステムによる水使用量削減率 | 2025年 | 75 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.40 |
GROHE Everstreamシャワーシステムによるエネルギー消費量削減率 | 2025年 | 69 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.40 |
GROHE Everstreamシャワーシステムによる費用削減率 | 2025年 | 70 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.40 |
GROHE Everstreamの欧州での発売予定年 | 2024年 | 2024 年 | LIXIL 統合報告書 2024 p.36 |
従業員リソースグループ(ERGs)の数 | 2023年 | 5 つ | LIXIL 統合報告書2023 p.60 |
PremiALによるCO2排出量削減率 | 2025年 | 97 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.33 |
PremiALの量産拠点数 | 2025年 | 2 拠点 | LIXIL 統合報告書 2025 p.33 |
リサイクルアルミの使用比率目標 | 2024年 | 100 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.48 |
全世界のCO2排出量における建設部門の割合 | 2025年 | 37 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.33 |
住宅省エネリフォーム補助金事業の規模 | 2023年 | 1000 億円 | LIXIL 統合報告書2023 p.47 |
新築戸建住宅向け高性能窓販売構成比目標 (日本、2026年3月期) | 2024年 | 100 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.57 |
2025年度新築戸建住宅向け高性能窓の販売構成比 (日本) | 2025年 | 97 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.84 |
MSCI ESG格付け最高評価「AAA」を3年連続獲得 | 2025年 | AAA 評価 | LIXIL 統合報告書 2025 p.68 |
CDP気候変動分野で初のAリスト入り | 2025年 | Aリスト 入り | LIXIL 統合報告書 2025 p.68 |
S&P Global Sustainability Yearbook 2025での評価 | 2025年 | 1 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.19 |
Chief People Officer (CPO) の役職 | 2024年 | Chief People Officer | LIXIL 統合報告書 2024 p.22 |
Chief People Officer (CPO) の氏名 | 2024年 | Jin Song Montesano | LIXIL 統合報告書 2024 p.22 |
Global People Organization (GPO)のミッション | 2024年 | 私たちは、従業員の誰もが自信を持ちどこででも活躍できるよう、LIXILを革新的でインクルーシブな組織へ変革します | LIXIL 統合報告書 2024 p.37 |
人的資本強化の主要3本柱 | 2025年 | インクルージョンをLIXILのDNAに組み込む, 人材育成への投資, 従業員エクスペリエンスの向上 | LIXIL 統合報告書 2025 p.44 |
内部監査要員数(2025年3月末現在) | 2025年 | 64 名 | LIXIL 統合報告書 2025 p.65 |
インクルージョン文化定着目標年 | 2023年 | 2030 年3月期 | LIXIL 統合報告書2023 p.59 |
2030年3月期までの女性取締役・執行役比率目標 | 2025年 | 50 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.4 |
全世界の女性管理職比率目標 | 2025年 | 30 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.36 |
日本における新卒採用の男女比率目標 | 2025年 | 同率 | LIXIL 統合報告書 2025 p.36 |
女性取締役比率(2025年6月19日以降) | 2025年 | 40 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.54 |
女性取締役・執行役比率(2030年目標) | 2025年 | 50 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.21 |
全世界の女性管理職比率実績 | 2025年 | 17.4 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.36 |
2025年度女性管理職比率 (LIXIL単体) | 2025年 | 7.5 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.84 |
D&I推進のアカウンタビリティ移行時期 | 2024年 | 2024 年3月期より | LIXIL 統合報告書 2024 p.38 |
D&I推進ワークショップ参加管理職数 | 2024年 | 6000 人 | LIXIL 統合報告書 2024 p.24 |
2025年3月期における女性ハイポテンシャル人材比率 | 2025年 | 31 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.45 |
女性アウトリーチプログラムの開始期 | 2024年 | 2024 年3月期 | LIXIL 統合報告書 2024 p.59 |
フォーブス誌「女性にとって働きやすい職場2023」エンジニアリング/製造業部門順位 | 2024年 | 2 位 | LIXIL 統合報告書 2024 p.24 |
経済産業省と東証による「なでしこ銘柄2025」に9回目選定 | 2025年 | 選定 | LIXIL 統合報告書 2025 p.68 |
従業員意識調査「LIXIL Voice」の実施頻度 | 2024年 | 1 回/年 | LIXIL 統合報告書 2024 p.61 |
LIXIL Voiceダッシュボード導入年 | 2023年 | 2023 年3月期 | LIXIL 統合報告書2023 p.59 |
日本の女性社員平均インクルージョンスコア | 2024年 | 54 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.40 |
CEOとの直接対話セッション「Connect with Kinya」開始年 | 2025年 | 2025 年 | LIXIL 統合報告書 2025 p.45 |
管理職育成プログラム「GROW」の日本先行導入年 | 2025年 | 2024 年 | LIXIL 統合報告書 2025 p.45 |
GROWプログラムのコアスキル数 | 2024年 | 7 つ | LIXIL 統合報告書 2024 p.38 |
2025年3月期におけるGROWプログラム対象管理職数 | 2025年 | 4741 人 | LIXIL 統合報告書 2025 p.45 |
GROWプログラムによる自身の成長メリット実感率(日本) | 2025年 | 83 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.45 |
ノーコードツール開発者数(2025年3月末時点) | 2025年 | 9916 名 | LIXIL 統合報告書 2025 p.46 |
ノーコードツール稼働アプリ数(2025年3月末時点) | 2025年 | 4020 アプリ | LIXIL 統合報告書 2025 p.46 |
LIXILの行動指針「EXPERIMENT AND LEARN」 | 2025年 | EXPERIMENT AND LEARN (実験し、学ぶ) | LIXIL 統合報告書 2025 p.2 |
LIXILの社外取締役比率(2025年6月19日以降) | 2025年 | 80.0 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.70 |
2024年6月19日現在の外国籍取締役比率 | 2024年 | 10 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.65 |
2025年3月期 取締役会開催回数 | 2025年 | 17 回 | LIXIL 統合報告書 2025 p.85 |
2025年3月期 取締役会出席率 | 2025年 | 98.8 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.85 |
CEO後継者計画書の策定年 | 2025年 | 2020 年 | LIXIL 統合報告書 2025 p.52 |
デジタルトランスフォーメーション(基幹システム刷新、AI活用等)の監督(2025年3月期まで) | 2025年 | N/A N/A | LIXIL 統合報告書 2025 p.56 |
取締役会によるガバナンス再構築の開始時期 | 2025年 | 2020 年3月 | LIXIL 統合報告書 2025 p.52 |
LIXILの行動指針「DO THE RIGHT THING」 | 2025年 | DO THE RIGHT THING (正しいことをする) | LIXIL 統合報告書 2025 p.2 |
LIXILの価値創造活動を推進する行動指針 | 2023年 | LIXIL Playbook | LIXIL 統合報告書2023 p.3 |
LIXIL Playbookにおける戦略的優先課題の数 | 2024年 | 5 つ | LIXIL 統合報告書 2024 p.31 |
LIXILの優先課題「変革」 | 2023年 | インフレーションとサプライチェーンにおける課題への対応 | LIXIL 統合報告書2023 p.15 |
LIXILの優先課題「注力」 | 2023年 | 組織の簡素化と基幹事業への集中 | LIXIL 統合報告書2023 p.15 |
LIXILの優先課題「成長」 | 2023年 | 日本事業の最適化と新たな事業成長の追求 | LIXIL 統合報告書2023 p.15 |
LIXILの優先課題「革新」 | 2023年 | 環境戦略の事業戦略への統合 | LIXIL 統合報告書2023 p.15 |
2024年3月期の人員配置最適化にかかる費用 | 2025年 | 40 億円 | LIXIL 統合報告書 2025 p.14 |
2024年3月期の海外工場統廃合にかかる費用 | 2025年 | 25 億円 | LIXIL 統合報告書 2025 p.14 |
2025年3月期の米国浴槽事業における戦略的パートナーシップ | 2025年 | American Bath Group (ABG) 社との戦略的パートナーシップ締結 | LIXIL 統合報告書 2025 p.8 |
構造改革の費用合計(2024年3月期) | 2025年 | 120 億円 | LIXIL 統合報告書 2025 p.30 |
構造改革による事業利益の底上げ効果(2025年3月期) | 2025年 | 60 億円 | LIXIL 統合報告書 2025 p.30 |
海外ウォーター事業の2024年3月期事業利益 | 2024年 | 18 億円 | LIXIL 統合報告書 2024 p.33 |
LWT海外事業の事業利益率目標 (2028年3月期) | 2025年 | 10 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.27 |
ROIC経営のグローバル導入時期 | 2023年 | 2019 年 | LIXIL 統合報告書2023 p.20 |
2025年度連結事業利益率 | 2025年 | 2.1 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.80 |
2025年3月期 ROIC目標 | 2025年 | 1.4 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.63 |
2024年度のLIXIL連結営業利益率 | 2025年 | 1.6 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.72 |
2024年度ROIC | 2024年 | 0.9 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.30 |
ROIC向上に向けたCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)改善 | 2023年 | N/A N/A | LIXIL 統合報告書2023 p.20 |
ROIC向上に向けた固定資産の維持最適化 | 2023年 | N/A N/A | LIXIL 統合報告書2023 p.20 |
ROICの業績目標全体に占める割合 | 2024年 | 40 % | LIXIL 統合報告書 2024 p.74 |
社長の固定報酬比率(2025年3月期) | 2025年 | 25 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.62 |
LWT海外事業の事業利益率 (2025年3月期実績) | 2025年 | 3.4 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.27 |
2025年 株式会社LIXIL 全労働者の男女賃金差異 | 2025年 | 61.2 % | LIXIL 統合報告書 2025 p.85 |
2025年度ネット有利子負債EBITDA倍率実績 | 2025年 | 4.7 倍 | LIXIL 統合報告書 2025 p.83 |
中期ネット有利子負債EBITDA倍率目標 | 2025年 | 3.5 倍以下 | LIXIL 統合報告書 2025 p.4 |
LIXILのPurpose(存在意義) | 2025年 | 世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現 | LIXIL 統合報告書 2025 p.24 |
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