創業者・松下幸之助が1929年に制定した「綱領」[REF:corporate_creed_koryo_2024]の一節は、単なる美辞麗句ではない。それは、100年以上にわたりパナソニックという巨大企業グループの根幹を成してきた哲学そのものである。しかし、21世紀のグローバル市場の荒波の中で、この崇高な理念は時に重荷となり、時にその輝きを失いかけた。株価純資産倍率(PBR)は長らく1倍を下回る水準で推移し[REF:pbr_2024]、資本市場からの厳しい評価に晒されてきた。かつて世界を席巻した「ナショナル」「パナソニック」ブランドは、巨大さゆえの機動力の欠如、いわゆる「大企業病」に苦しんでいるように見えた。
だが今、この巨象は静かに、しかし力強く、再び動き出そうとしている。2021年に就任した楠見雄規グループCEOのもと、パナソニックは「企業は社会の公器である」[REF:corporate_philosophy_human_rights_2025]という原点に立ち返り、それを現代の言葉ーESG経営、人的資本経営、そして徹底した競争力強化ーに翻訳し、全社的な変革「Panasonic Transformation (PX)」を断行している。その射程は、単なる事業再編やコスト削減に留まらない。それは、創業者のDNAを現代に蘇らせ、地球環境問題や人々のウェルビーイングといった今日的課題の解決を自社の成長エンジンへと転換しようとする、壮大な試みである。
本稿では、パナソニックホールディングスが挑む「100年目の再起動」の全貌を、その理念の源流から、ESG、人的資本、そして事業戦略の三つの側面から深掘りしていく。これは、一企業の変革物語であると同時に、日本の製造業が、そして世界中の歴史ある大企業が、持続可能な未来をどう築くべきかという普遍的な問いへの一つの答えを探る旅でもある。
理念の源流ー「水道哲学」に宿るパーパス経営の原風景
パナソニックの変革を理解するには、まずその精神的支柱である創業者・松下幸之助の思想に立ち返らねばならない。彼の経営哲学は、今日のパーパス経営やステークホルダー資本主義の概念を先取りするものであり、100年後の今なお、驚くべき現代性を放っている。
1918年3月7日、松下幸之助は23歳で、妻むめの、義弟の井植歳男(後の三洋電機創業者)とともに、大阪の小さな借家で「松下電気器具製作所」を創業した[4]。9歳で丁稚奉公に出て、大阪電灯(現・関西電力)の検査員まで務め上げた[5]彼が最初に手がけたのは、自ら考案した「アタッチメントプラグ」[6]だった。それは、既存の電灯ソケットを無駄にすることなく、家庭に新たな電源口をもたらす画期的な製品だった。この小さな発明品に、後のパナソニックの姿が凝縮されている。すなわち、人々の「くらし」を起点に、より便利で豊かな生活を提供するという思想である。
この思想は、1920年に発売され大ヒットとなった「二股ソケット」[7]でさらに具現化される。当時の一般家庭の電源は天井の電灯ソケット一つが当たり前。そこから電灯とアイロンを同時に使えるようにしたこの製品は、まさに「くらしの改善」そのものであった。1927年には「国民の必需品を目指す」という想いを込めて「ナショナル」ブランドを制定[8]。彼の視線は常に、目の前の顧客の先にある「社会」全体へと向けられていた。
その思想が明確な経営哲学として結晶化したのが、1932年5月5日の「命知元年」の宣言である。関西産業倶楽部での演説を終えた帰り道、路上で水道水を無造作に飲む人々の姿を見た幸之助は、天啓を得る。「産業人の使命は、貧困を克服することにある。そのためには、物資の生産に次ぐ生産を以て、水道の水のごとく、無尽蔵にこれを世に提供する事である」[9]。これが有名な「水道哲学」の誕生である。
この哲学の核心は、単なる大量生産によるコストダウンではない。それは、事業を通じて社会の貧困をなくし、人々の生活を物心両面で豊かにするという、壮大な社会的使命(パーパス)の宣言であった。彼はこの使命を達成するための計画として、25年を1期とする10期、実に250年がかりで「物心ともに満ち満ちた理想社会(楽土)」を建設するという壮大なビジョン「250年計画」[10]を打ち立てた。これは、短期的な利益追求とは全く異なる時間軸で事業を捉え、企業の存在意義を社会貢献そのものに置くという、究極の長期視点経営である。
この「社会の公器」という思想は、戦後の荒廃の中からPHP研究所を設立し「繁栄によって平和と幸福を」[11]と説いたこと、私財70億円を投じて次世代のリーダー育成のために松下政経塾を設立した[12]ことにも一貫して流れている。
しかし、企業の巨大化とグローバル化の過程で、この創業者のDNAは時に形骸化し、組織の隅々まで浸透させることが難しくなっていった。デジタル化の波に乗り遅れ、巨額の赤字を計上した2010年代初頭の危機は、その象徴であった。津賀一宏前CEO(現取締役会長)は、赤字事業の整理とBtoB事業へのシフトという痛みを伴う改革を断行し、パナソニックを崩壊の淵から救い出した。彼の改革なくして、現在のパナソニックはなかっただろう。
そして2022年4月、楠見雄規グループCEOのもと、パナソニックは持株会社制へと移行し、7つの事業会社がそれぞれの領域で「自主責任経営」を徹底する体制を敷いた[13]。これは、創業者が提唱した事業部制の精神を現代に蘇らせる試みである。楠見CEOは就任以来、繰り返し「競争力の強化」と「社会への貢献」の両立を説く。その根底には、創業者の理念を現代の文脈で再解釈し、再びグループ全体の求心力として蘇らせようという強い意志がある。
2022年4月から採用されたブランドスローガン「幸せの、チカラに。」[14]は、その象徴だ。「物と心が共に豊かな理想の社会」[15]という壮大なビジョンを、一人ひとりのウェルビーイングという、より身近で共感しやすい言葉に翻訳している。これは、パナソニックが提供する価値が、もはや単なる「モノ」の機能ではなく、それを使う人々の「幸せ」そのものに貢献することにあるという宣言である。
100年の時を経て、松下幸之助の「水道哲学」は、地球環境問題やウェルビーイングという新たな社会的要請に応える形で、再びパナソニックの変革を駆動する羅針盤となろうとしている。その具体的な表れが、ESG経営への全面的なコミットメントである。
ESG経営の覚醒ー「社会の公器」から「Panasonic GREEN IMPACT」へ
「企業は社会の公器である」という理念は、今日のESG(環境・社会・ガバナンス)経営と驚くほど高い親和性を持つ。パナソニックにとって、ESGへの取り組みは外部からの要請に応えるための受動的な活動ではなく、自らの存在意義を再確認し、新たな成長機会を創出するための能動的な戦略なのである。その中核をなすのが、2022年に発表された環境に関する長期ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」[16]だ。
このビジョンは、パナソニックグループが自らの事業活動に伴うCO2排出量を2030年までに実質ゼロにし[17]、さらに2050年までには自社のバリューチェーン全体での排出量を実質ゼロにする[18]という野心的な目標を掲げている。しかし、その射程は自社の活動範囲に留まらない。パナソニックは、自社の製品・サービスを通じて、社会全体のCO2排出量削減に貢献することを使命と位置付けているのだ。
OWN IMPACTとCONTRIBUTION IMPACTという独自のアプローチ
「Panasonic GREEN IMPACT」の独自性は、「OWN IMPACT」と「CONTRIBUTION IMPACT」という二つの概念で構成されている点にある。
「OWN IMPACT」とは、自社のバリューチェーン、すなわちスコープ1(直接排出)、スコープ2(間接排出)、スコープ3(その他の間接排出)におけるCO2排出量の削減を指す。これは企業としての責任を果たすための基本的な取り組みだ。その具体的な成果として、徹底した省エネ活動と再生可能エネルギーの導入により、CO2排出量を実質ゼロにする「CO2ゼロ工場」の展開が挙げられる。2018年度に第一号が誕生して以来、その数は着実に増加し、2024年3月期時点での累計は44工場[19]に達した。GIP2024で掲げた37工場という目標[20]を前倒しで達成したことは、全社的な取り組みの本気度を示している。2023年度には、新たに13工場がCO2ゼロを達成[21]しており、そのペースは加速している。地域別に見ても、日本[22]、中国・北東アジア[23]、北米・中南米[24]など、グローバルに展開が進んでいる。
一方、「CONTRIBUTION IMPACT」は、パナソニックの製品やソリューションが社会に導入されることで、顧客や社会全体のCO2排出量削減にどれだけ貢献したかを示す指標である。これは、自社のマイナスをゼロにするだけでなく、社会全体のプラスを創出するという、より積極的で野心的なアプローチだ。2023年度の実績では、社会へのCO2削減貢献量は3,697万トン[25]に達し、2024年度には3,830万トン[25]を目指している。そして、2030年度には9,300万トン[26]、最終的には2050年までに3億トン[27]という壮大な目標を掲げている。これは、現在の世界のCO2総排出量の約1%に相当する規模であり[28]、「社会の公器」としての役割を地球規模で果たそうという意志の表れに他ならない。
貢献の柱となる事業群
この「CONTRIBUTION IMPACT」を牽引するのが、パナソニックが競争力を持つ具体的な事業群だ。
その最大の柱が、EV(電気自動車)向けを中心とする車載電池事業である。モビリティの電化は、運輸部門における脱炭素化の切り札であり、パナソニックの高性能・高品質なリチウムイオン電池は、その心臓部を担う。2008年以降、累計でEV230万台相当の電池を供給し、重大事象ゼロという驚異的な安全記録を継続している[29]。この事業は、今後10年でグループ全体のCO2削減貢献量の約6割を占める最重要領域と位置づけられ[30]、集中的な投資が行われている。2030年度には、車載電池事業だけで5,900万トンのCO2削減貢献を目指す[31]という計画は、その期待の大きさを物語っている。
次に注目すべきは、欧州市場で急速に需要が拡大しているヒートポンプ式温水給湯暖房機「Air to Water(A2W)」[32]である。これは、大気中の熱を効率的に利用してお湯や暖房を供給するシステムで、従来のガスや石油を燃焼させるボイラーに比べてCO2排出量を大幅に削減できる。欧州の脱炭素政策を追い風に、パナソニックはこの分野での生産体制をグローバルで100万台に拡充する計画だ[33]。
その他にも、省エネ性能を追求したエアコンや冷蔵庫、LED照明[34]、エネルギーを効率的に管理するエネルギーマネジメントシステム[35]など、くらし事業の多岐にわたる製品群が、日々の生活におけるCO2排出量削減に貢献している。
さらに未来を見据えた技術開発も進む。純水素を燃料とする水素燃料電池の実証を進め、将来的には300kWから1MWクラスの商用化を目指している[36]。また、水を電気分解して水素を製造するグリーン水素製造デバイスの開発にも着手し、2025年以降のサンプル提供を目指す[37]。これらの技術は、将来的に1億トンのCO2削減インパクト[38]をもたらす「FUTURE IMPACT」の核となる可能性を秘めている。
サーキュラーエコノミーへの挑戦とサプライチェーンへの働きかけ
パナソニックのESG経営は、脱炭素だけではない。資源の枯渇というもう一つの地球規模の課題に対し、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への転換を加速させている。
その象徴的な取り組みが、再生樹脂の利用拡大である。2014年度からの累計利用実績は2025年度には16.76万トンに達した[39]。しかし、2022年度から2024年度の累計目標であった9万トンには届かず、4.5万トンに留まる[40]など、安定的な供給量の確保や品質維持といった課題も浮き彫りになっている。それでも、植物由来のセルロースファイバーを55%含有する成形材料**「kinari」**を開発し、2022年12月から量産販売を開始[41]するなど、石油由来プラスチックからの脱却に向けた技術開発は着実に進んでいる。この「kinari」は、海洋生分解性を有する樹脂の開発にも成功しており[42]、その技術は市村地球環境産業賞を受賞[43]するなど高く評価されている。
また、パナソニックは自社だけでなく、約13,000社にのぼる[44]グローバルなサプライチェーン全体でのESG推進にも力を入れている。2023年度には、取引のある購入先全社に「Panasonic GREEN IMPACT」への理解を求める文書を送付[45]。アジア地域の購入先約1,150社を対象にESG説明会を開催する[46]など、地道なエンゲージメントを続けている。
サプライチェーンにおける人権尊重も重要なテーマだ。国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき[47]、国内外の製造拠点202社で人権デュー・ディリジェンスを実施[48]。そこで特定された96件の指摘事項は、2025年3月末までにすべて是正を完了した[49]。特に、外国人移住労働者の権利保護は喫緊の課題であり、マレーシアでは国連開発計画(UNDP)と連携し、購入先を対象とした人権デュー・ディリジェンス研修を6回実施[50]するなど、具体的な対策を講じている。
パナソニックのESG経営は、創業者の「社会の公器」という理念が、100年の時を経て地球規模の課題解決という形で結実しようとしている姿を示している。しかし、この壮大なビジョンを実現するためには、それを担う20万人を超える[51]社員一人ひとりの力が不可欠である。次章では、そのための土台となる人的資本経営の再構築に焦点を当てる。
人的資本経営の再構築ー「衆知を集めた全員経営」への回帰
松下幸之助は「事業は人にあり。どんな経営も、その成否は人によって決まる」と喝破し、「衆知を集めた全員経営」を理想とした。この思想は、現代の人的資本経営の考え方と完全に一致する。パナソニックの変革が本物であるためには、ESGという「何を為すか」だけでなく、それを担う「人」と「組織」をどう変えるかという問いが避けて通れない。楠見CEOが「競争力強化の基盤は人であり、社員のウェルビーイング実現が不可欠」[52]と語るように、人的資本への投資は、もはやコストではなく、未来への成長投資そのものと位置づけられている。
しかし、その道のりは平坦ではない。100年以上の歴史を持つ巨大組織は、セクショナリズムや階層主義といった「大企業病」と無縁ではいられなかった。従業員意識調査における「社員エンゲージメント」の肯定回答率は、年々上昇傾向にはあるものの、2024年度時点で68%[53]であり、2030年度に目指すグローバル最高水準(80%以上)[54]にはまだ道半ばだ。このギャップを埋め、全社員のポテンシャルを解放することこそ、パナソニックの人的資本経営改革の核心である。
新CHRO招聘とカルチャー変革の新指標「UNLOCK」
改革の本気度を示す象徴的な一手が、2024年7月に行われた外部からのグループCHRO(最高人事責任者)の招聘である[55]。GEヘルスケア・ジャパンなどで人事の要職を歴任した木下達夫氏を迎え入れ[56]、組織カルチャーの変革を加速させようとしている。
その改革の旗印となるのが、新たに導入された重要指標「UNLOCK」だ。2025年3月期の実績は43%[57]。これは、従来のエンゲージメントスコアを一歩進め、「挑戦を阻害する要因がない」ことと「会社や上司から動機付けられている」ことへの肯定回答の割合を測るものだ。この指標が目指すのは、社員が自らの能力を最大限に発揮し、仕事に夢中になる「フロー状態」[58]にある人材の比率を高めること。パナソニックは、2027年度に60%[59]、そして2030年度には70%以上[60]という挑戦的な目標を掲げている。これは、単なる満足度調査ではなく、社員一人ひとりのポテンシャルを解き放ち、事業成果に直結させるという強い意志の表れである。
「個」の自律性を促すキャリア制度
「UNLOCK」された個人のエネルギーを組織の力に変えるため、パナソニックは社員の自律的なキャリア形成を支援する仕組みを強化している。
その代表格が、グループ共通の公募制度「eチャレンジ・eアピール」だ。これは、社員が自らの意思でグループ内の異なる職務や事業会社へ異動・転籍できる制度である。2023年度には1,692名が応募し[61]、525名が実際に挑戦した[62]。うち403名は事業会社をまたぐ転籍を実現しており[63]、組織の壁を越えた人材流動化が着実に進んでいることを示している。
また、所属部門に籍を置きながらグループ内の別業務を兼務できる「複業」制度も、社員のスキルアップと視野拡大を後押しする。2023年度には46名がこの制度を利用して新たな挑戦を始めている[64]。
これらの制度は、会社がキャリアパスを一方的に決める時代から、社員が自らの手でキャリアをデザインする時代への転換を象徴している。パナソニックという巨大なプラットフォームの中で、多様な経験を積む機会を提供することこそが、優秀な人材を惹きつけ、定着させるための鍵となる。
多様性という成長エンジン
イノベーションは、同質性の高い組織からは生まれない。多様な価値観や経験、視点がぶつかり合うことで、新たな発想が生まれる。パナソニックは、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を経営戦略の根幹に据え、特にジェンダーダイバーシティの推進に力を入れている。
しかし、現状はまだ課題が多い。2025年4月時点での女性管理職比率は7.9%[65]に留まっている。これに対し、2028年4月に12%[66]、2031年4月には16%[67]という明確な目標を設定し、達成に向けた取り組みを強化している。さらに、男女間の賃金格差も依然として存在する。2023年度の実績では、全社員ベースで男性を100とした場合、女性は75[68]となっている。これは報酬体系上の性差別ではなく、上位等級における男性比率の高さに起因する構造的な問題であり、女性のキャリアアップ支援が急務であることを示している。
一方で、経営層の多様化は着実に進んでいる。パナソニックホールディングス(PHD)の経営チーム(執行役員)における多様性比率(女性、日本以外の国籍、キャリア入社の割合)は、2025年4月時点で54%[69]に達し、半数以上という目標を既にクリアしている[70]。取締役会においても、2025年6月時点で女性取締役比率は30.8%[71]、社外取締役比率は53.8%[72]となり、多様な視点からの監督機能が強化されている。トップの構成を変えることで、組織全体の意識変革を促すという強いメッセージが込められている。
安全と健康ーすべての基盤となるウェルビーイング
人的資本経営の議論において、華やかなキャリア支援やDEI施策が注目されがちだが、その大前提となるのが、社員が「安全・安心・健康に、はたらく」[73]ことができる環境である。パナソニックにとって、これは創業以来の譲れない一線だ。
しかし、グローバルに20万人以上の従業員を抱える巨大企業にとって、安全衛生管理の徹底は決して容易なことではない。2024年度には、グループ全体で7件の重篤災害が発生し、そのうち3件は死亡災害であった[74]。いずれも日本国外の拠点で発生しており[75]、グローバルでの安全管理体制の再構築が急務となっている。
この厳しい現実に対し、パナソニックは重篤災害・重大災害の発生件数ゼロ[76]を最重要目標として掲げている。労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の認証取得を推進し、2024年度には全225拠点中183拠点で認証を取得[77]。人権尊重の取り組みの一環としても、32言語に対応するグローバルな通報窓口[78]を設置し、労働環境に関する問題の早期発見と解決に努めている。
パナソニックが目指すのは、単に事故を防ぐことだけではない。社員一人ひとりが心身ともに健康で、活き活きと働ける「ウェルビーイング」の実現である。その進捗を測る「社員を活かす環境」スコアは、2024年度に68%[79]と着実に向上している。このスコアをエンゲージメントスコアとともに80%以上に引き上げることが、パナソニックの人的資本経営の最終的なゴールである。
創業者の「衆知を集めた全員経営」という理想は、100年の時を経て、多様な個性が尊重され、自律的に挑戦し、安全な環境でポテンシャルを最大限に発揮できる組織づくりへと昇華されようとしている。この人的基盤の強化こそが、次章で述べる厳しい事業ポートフォリオ改革を断行するための不可欠な土台となるのである。
事業ポートフォリオ改革とガバナンスー「稼ぐ力」を取り戻すための外科手術
理念の再解釈、ESGへのコミットメント、人的資本の再構築。これらすべての土台となるのが、企業としての持続可能性を担保する「稼ぐ力」である。しかし、長年にわたりパナソニックを苦しめてきたのが、この「稼ぐ力」の低迷だった。PBRが1倍を割り込む[2]状態が続いていたことは、資本市場がパナソニックの将来の収益性や成長性に疑問符を投げかけていたことの証左に他ならない。
歴史を振り返ると、パナソニックは営業利益率が5%程度に回復すると固定費が増加し、再び収益が低下するというサイクルを繰り返してきた[80]。2024年度の販売管理費率は25.6%[81]と、競合他社に比べて高い水準にあり、これが利益を圧迫する構造的な要因となっていた。
この負のサイクルを断ち切るべく、楠見CEO体制下で始まったのが、聖域なき事業ポートフォリオ改革と、それを支えるガバナンスの強化である。そのキーワードは「自主責任経営の徹底」と「ROIC(投下資本利益率)経営」だ。
ROIC経営の導入と「課題事業ゼロ」への挑戦
2022年4月の事業会社制への移行[13]は、単なる組織変更ではなかった。それは、各事業が独立した経営主体として、自らの資本効率に責任を持つ「自主責任経営」を徹底するための号砲だった。そして、その実効性を担保する武器として、2024年度から事業部単位での厳格なROIC管理が導入された[82]。
ROICは、事業に投下した資本に対してどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示す指標だ。パナソニックは、すべての事業部がWACC(加重平均資本コスト)を3%ポイント以上上回るROICを達成すること[83]を目標として掲げた。これは、株主の期待コストを上回る価値を創造できなければ、事業として存続する資格はないという厳しいメッセージである。
さらに、成長が見込めず、ROICがWACCを下回る事業を「課題事業」と定義し、これを2026年度までにゼロにする[84]という極めて大胆な目標を打ち立てた。2023年度から「封印」を解かれた事業ポートフォリオマネジメント[85]が本格的に始動したのだ。
その具体的な動きは、既に始まっている。2024年7月には、プロジェクター事業などをオリックス社との戦略的資本提携のもと新会社として独立させた[86]。また、100年に一度の大変革期[87]にあるオートモーティブ事業では、世界最大級のファンドであるアポロ社とパートナーシップを締結[88]。自社単独では賄いきれない大規模な開発投資を外部資本も活用しながら進め、グローバルトッププレーヤーを目指す道を選んだ。これらは、もはや自社グループ内ですべてを抱え込むのではなく、事業ごとに最適なオーナー(ベストオーナー)の形を追求するという、新しい経営思想の表れである。
この外科手術と並行して、グループ全体で固定費構造の改革も進められている。2026年度までに1,500億円以上の収益改善[89]を目指す計画が発表され、その中にはグローバルでの1万人規模の人員適正化[90]も含まれている。これは痛みを伴う改革だが、持続的な成長のためには避けて通れない道である。
成長エンジンへの選択と集中
ポートフォリオ改革は、不採算事業の整理だけではない。その真の目的は、捻出した経営資源を、将来の成長が見込める領域へと再配分することにある。パナソニックが明確に定めた注力領域は、「ソリューション領域」と、それを支える収益基盤としての「デバイス領域」「スマートライフ領域」の三つだ[91]。
その筆頭格が、車載電池事業である。パナソニックは、この領域に2022年から2024年の3年間で6,000億円という巨額の戦略投資[92]を計画。米国カンザス州に新工場を建設し[93]、2030年度には現在の約4倍にあたる200GWhの生産能力[94]を目指す。ネバダ工場で培った生産ノウハウを活かし、カンザス工場では人生産性を30%以上改善[95]し、量産開始から3年目という異例の速さでROIC10%達成を目指す[96]という計画は、この事業にかける並々ならぬ覚悟を示している。
もう一つの成長エンジンが、2021年に巨額を投じて買収したサプライチェーンマネジメント(SCM)ソフトウェアの雄、Blue Yonder[97]だ。買収後もSaaS ARR(年間経常収益)は1.5倍に成長[98]しており、安定した収益基盤となりつつある。さらに、2024年には米One Network社を約8億3,900万ドルで買収[99]。これにより、サプライチェーン計画から実行までを統合したプラットフォームを構築し、BtoBソリューション事業の核としてさらなる成長を目指す。
これらの成長事業に加え、生成AIサーバー市場[100]の拡大を背景に需要が急増しているコンデンサなどの電子材料や、データセンターの安定稼働を支える蓄電システム[101]など、社会のデジタル化とグリーン化を支えるデバイス領域にも勝機を見出している。
改革を支えるガバナンスの進化
こうした大胆な事業ポートフォリオ改革を監督し、経営の暴走を防ぎ、実効性を担保するのがコーポレート・ガバナンスの役割である。パナソニックは、取締役会の監督機能強化に継続的に取り組んでいる。
2025年6月時点で、取締役会13名のうち7名が社外取締役であり、その比率は53.8%[72]と過半数を超えている。これにより、経営執行から独立した客観的な視点での監督が担保されている。また、取締役会の実効性評価を毎年実施し[102]、その結果を取締役会で議論し、改善につなげるPDCAサイクルを回している。
特筆すべきは、役員報酬制度と経営戦略の連動だ。2022年度から、業績連動報酬の評価指標に、財務指標だけでなく、重篤災害撲滅、環境貢献、人材戦略といった非財務指標(ESG指標)が組み込まれた[103]。2025年度の短期業績連動報酬では、非財務指標のウエイトが50%[104]にも達する。これは、経営陣に対し、短期的な利益だけでなく、長期的な企業価値向上に資するESG課題への取り組みを強く動機づける仕組みである。さらに、2025年度からは、不正行為などがあった場合に報酬を返還させるマルス・クローバック条項も導入[105]され、経営の規律を一層高めている。
「社会の公器」という理念は、ガバナンスの文脈においても、株主だけでなく、従業員、顧客、社会といった多様なステークホルダーに対する責任を果たすという、現代的な意味合いを帯びてきている。
結論ー巨象は再び、そして軽やかに踊れるか
パナソニックの現在地は、100年以上の歴史を持つ巨大企業が、自らの存在意義を問い直し、未来に向けて自己変革を遂げようとする壮大な実験の舞台である。その変革の羅針盤となっているのは、驚くべきことに、1世紀前に創業者・松下幸之助が掲げた「企業は社会の公器である」という古くて新しい理念だ。
この理念は、「Panasonic GREEN IMPACT」という形で地球規模の環境課題への貢献となり、EV向け電池やA2Wといった具体的な成長事業を生み出している。また、「衆知を集めた全員経営」という思想は、社員のウェルビーイングを最優先し、多様な個のポテンシャルを解放する人的資本経営へと進化を遂げている。そして、「自主責任経営」の精神は、ROICを羅針盤とした聖域なき事業ポートフォリオ改革を断行する覚悟へとつながっている。
理念、ESG、人的資本、そして事業戦略。これら4つの歯車が、楠見CEOのリーダーシップのもと、今まさに噛み合い、回転を始めようとしている。2022年度から2024年度の中期戦略では、累積営業利益1.5兆円という目標は未達に終わる見込み[106]だが、一方で累積営業キャッシュ・フロー2.0兆円の目標は達成[107]するなど、キャッシュ創出力の改善という着実な成果も生まれている。
しかし、真の変革はまだ始まったばかりだ。掲げた目標ー2026年度までに調整後営業利益6,000億円以上[108]、2028年度までに累計収益改善3,000億円[109]ーを達成できるか。カルチャー変革の新指標「UNLOCK」を向上させ、全社員が挑戦を恐れない組織へと生まれ変われるか。そして何より、資本市場からの信頼を回復し、PBR1倍割れの状態から恒常的に脱却できるか。
パナソニックの挑戦は、過去の成功体験という重力から解き放たれ、巨象が再び、そして今度はより軽やかに、未来に向けて踊り出すことができるかどうかの試金石である。その成否は、日本の製造業全体の未来、そして世界中の歴史ある企業が持続可能な成長をいかにして実現するかに、重要な示唆を与えることになるだろう。世界中のステークホルダーが、その次なる一歩を固唾を飲んで見守っている。
▶出典(109件)
- 綱領(1929年制定)(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 株価純資産倍率 (PBR)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.70)
- 人権尊重に関する企業理念(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.20)
- 松下電気器具製作所の創業(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 創業者・松下幸之助の経歴(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 第1号の電気製品(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 二股ソケットの大ヒット(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 「ナショナル」ブランドの誕生(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 水道哲学と命知元年の宣言(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 松下幸之助の250年計画(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- PHP研究所の設立(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 松下政経塾の設立(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- 事業会社制への移行(松下幸之助とは - 松下政経塾)
- パナソニックグループのブランドスローガン(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.44)
- パナソニックグループの目指す理想の社会(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.25)
- 環境に関する長期ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」発信(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.59)
- 全工場CO2排出量実質ゼロ目標(2030年)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.8)
- 自社バリューチェーンCO2排出削減量(2023年度実績)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.35)
- CO2ゼロ工場の累計数(2024年度目標)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.35)
- GIP2024のCO2ゼロ達成工場累計目標(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 2023年度に新たにCO2ゼロを達成した工場数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(日本)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(中国・北東アジア)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(北米・中南米)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 社会へのCO2削減貢献量(2024年度目標)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.35)
- 2023年度CO2削減貢献インパクト実績(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.37)
- CO2削減インパクト目標 (2050年)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.15)
- 世界のCO2総排出量削減目標(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.9)
- EV向け電池累計供給台数(2008年以降)(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.9)
- 車載電池事業への投資比率(CO2削減貢献量ベース)(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.9)
- 車載電池事業によるCO2削減貢献目標(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.23)
- くらし事業の主な商品:欧州向け温水給湯暖房機(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.3)
- Air-to-Waterのグローバル生産体制拡充目標(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.23)
- 2023年度CO2削減貢献インパクト実績(エネルギー利用の効率化)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.37)
- 2023年度CO2削減貢献インパクト実績(エネルギー利用の最適化)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.37)
- 水素燃料電池の大規模商用化目標(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.23)
- グリーン水素製造デバイスのテストサンプル出荷目標時期(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.38)
- 自社バリューチェーンにおけるCO2排出量削減目標(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.13)
- 再生樹脂利用実績(2025年度累計)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.45)
- GIP2024における再生樹脂利用目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.45)
- セルロースファイバー含有成形材料「kinari」量産販売開始(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.24)
- 海洋生分解性植物由来樹脂の開発成功年(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.25)
- kinariが受賞した市村賞の回数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.25)
- グローバルな購入先企業数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.21)
- 2023年度にGreen Impact文書を送付した購入先数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.36)
- 2024年度アジアの購入先向けESG説明会実施社数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.21)
- 人権・労働に関するグループ方針(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.20)
- 2023年度人権デュー・ディリジェンス実施拠点数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.21)
- 2023年度人権デュー・ディリジェンス指摘事項の是正完了率(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.21)
- マレーシアでの人権デュー・ディリジェンス研修実施回数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.33)
- 従業員意識調査の対象社員数(グローバル)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.18)
- 社員のウェルビーイングの重要性(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.25)
- 社員エンゲージメント肯定回答率(2025年3月時点)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.46)
- 社員エンゲージメントスコア目標 (2030年度)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.15)
- グループCHRO就任時期(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.13)
- グループCHROの招聘(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.9)
- UNLOCK指標(グローバル)(2025年3月期)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.4)
- フロー人材の比率(UNLCOK指標)のグローバル目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.18)
- UNLOCK指標の2030年度目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.46)
- UNLOCK指標(2030年度目標)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- グループ共通制度eチャレンジ・eアピール応募者数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.29)
- グループ共通制度eチャレンジ・eアピール挑戦者数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.29)
- eチャレンジ・eアピールによる会社間異動(転籍)数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.29)
- グループ共通制度複業の挑戦者数(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.29)
- 女性管理職比率(2025年4月実績)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- 女性管理職比率(2028年4月目標)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- 女性管理職比率(2031年4月目標)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- 男女の賃金の差異(全社員、2023年度)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.30)
- PHD経営チームの多様性比率(2025年4月実績)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- PHD経営チームの多様性比率(2028年4月目標)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.19)
- 女性取締役比率(2025年6月23日現在)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.37)
- 社外取締役比率の目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.35)
- グループ共通の人事戦略の柱1(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.25)
- 死亡災害発生件数(2024年度グループ全体)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.46)
- 重篤災害発生件数(2024年度グループ全体)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.46)
- 重篤災害・重大災害発生件数目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.15)
- 2024年度ISO45001認証取得拠点数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.20)
- 苦情処理ホットラインの対応言語数(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.21)
- 2030年度社員を活かす環境指数目標(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.26)
- 過去の営業利益回復率の傾向(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.7)
- 2024年度販売管理費比率(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.7)
- 事業部単位ROIC厳格管理開始年度(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.13)
- WACCに対するROIC目標値(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.13)
- 課題事業のゼロ化目標年度(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.13)
- 事業ポートフォリオマネジメントの再開(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.11)
- プロジェクター事業等に関する戦略的資本提携および新会社設立時期(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.12)
- 自動車業界の大変革期の頻度(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.12)
- オートモーティブ事業のパートナーシップ契約企業(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.12)
- 2026年度の構造改革と事業ポートフォリオマネジメントによる収益改善目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.30)
- グローバルでの人員適正化目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.7)
- 経営改革で設定された3つの注力領域(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.12)
- 車載電池事業への戦略投資額 (2022-2024年度)(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.19)
- 車載電池 米国カンザス工場建設開始(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.59)
- 車載電池生産能力(2030年度目標)(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.10)
- カンザス工場の人生産性改善目標(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.11)
- カンザス工場でのROIC10%達成目標(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.11)
- ブルーヨンダー買収完了年(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.48)
- ブルーヨンダーのSaaS ARR成長率(買収時からの実績)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.16)
- One Network社買収契約額(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.11)
- 生成AIサーバ市場の年平均成長率(2023-2028年)(パナソニックグループ 統合報告書 2024, p.22)
- データセンター向け蓄電ソリューション売上高(2025年度見通し)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.13)
- 取締役会実効性評価と改善施策 (2024年度実績)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.15)
- 取締役等への業績連動報酬に非財務項目追加(統合報告書 2023 パナソニックグループ, p.59)
- 業績連動報酬における非財務指標のウエイト(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.39)
- マルス・クローバック条項の導入開始年度(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.28)
- 2022-2024年度中期戦略における累積営業利益目標未達(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.6)
- 累積営業キャッシュフロー(2022-2024年度)(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.4)
- 2026年度の調整後営業利益目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.8)
- 2028年度までの累計収益改善目標(Panasonic Group Integrated Report 2025, p.8)
使用データ一覧
| コンテキスト | 年度 | 値 | 出典 |
|---|---|---|---|
綱領(1929年制定) | 2024年 | 産業人たるの本分に徹し社会生活の改善と向上を図り世界文化の進展に寄与せんことを期す | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
株価純資産倍率 (PBR) | 2024年 | 0.74 倍 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.70 |
人権尊重に関する企業理念 | 2025年 | 企業は社会の公器である | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.20 |
松下電気器具製作所の創業 | 2024年 | 1918年3月7日 | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
創業者・松下幸之助の経歴 | 2024年 | 和歌山県出身、9歳で大阪へ丁稚奉公、大阪電灯(現関西電力)勤務 | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
第1号の電気製品 | 2024年 | アタッチメントプラグ | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
二股ソケットの大ヒット | 2024年 | 1920年発売、大正時代「三大便利品」の一つ | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
「ナショナル」ブランドの誕生 | 2024年 | 1927年制定、「国民の必需品を目指す」意味を込めた | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
水道哲学と命知元年の宣言 | 2024年 | 1932年5月5日宣言「産業人の使命は貧乏の克服、物資を水道の水のように無尽蔵に供給すること」 | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
松下幸之助の250年計画 | 2024年 | 25年を1単位×10回=250年計画で物心ともに満ち満ちた理想社会(楽土)の建設を目指す | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
PHP研究所の設立 | 2024年 | 1946年11月3日設立、「Peace and Happiness through Prosperity」 | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
松下政経塾の設立 | 2024年 | 1979年設立、私財70億円を投じ次世代指導者を育成 | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
事業会社制への移行 | 2024年 | 2022年4月、持株会社制に移行し7つの事業会社体制へ | 松下幸之助とは - 松下政経塾 |
パナソニックグループのブランドスローガン | 2024年 | 幸せの、チカラに。 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.44 |
パナソニックグループの目指す理想の社会 | 2024年 | 物と心が共に豊かな理想の社会 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.25 |
環境に関する長期ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」発信 | 2023年 | 発信 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.59 |
全工場CO2排出量実質ゼロ目標(2030年) | 2024年 | 0 実質ゼロ | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.8 |
自社バリューチェーンCO2排出削減量(2023年度実績) | 2024年 | 1901 万トン削減 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.35 |
CO2ゼロ工場の累計数(2024年度目標) | 2024年 | 37 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.35 |
GIP2024のCO2ゼロ達成工場累計目標 | 2024年 | 37 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
2023年度に新たにCO2ゼロを達成した工場数 | 2024年 | 13 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(日本) | 2024年 | 13 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(中国・北東アジア) | 2024年 | 16 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
2023年度までのCO2ゼロ達成工場数(北米・中南米) | 2024年 | 8 工場 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
社会へのCO2削減貢献量(2024年度目標) | 2024年 | 3830 万トン | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.35 |
2023年度CO2削減貢献インパクト実績 | 2024年 | 3697 万トン | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.37 |
CO2削減インパクト目標 (2050年) | 2025年 | 300000000 トン | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.15 |
世界のCO2総排出量削減目標 | 2023年 | 3 億トン以上 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.9 |
EV向け電池累計供給台数(2008年以降) | 2023年 | 230 万台相当 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.9 |
車載電池事業への投資比率(CO2削減貢献量ベース) | 2023年 | 6 割 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.9 |
車載電池事業によるCO2削減貢献目標 | 2023年 | 5900 万トン | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.23 |
くらし事業の主な商品:欧州向け温水給湯暖房機 | 2023年 | Air to Water (ヒートポンプ式温水給湯暖房機) | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.3 |
Air-to-Waterのグローバル生産体制拡充目標 | 2023年 | 100 万台 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.23 |
2023年度CO2削減貢献インパクト実績(エネルギー利用の効率化) | 2024年 | 1100 万トン | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.37 |
2023年度CO2削減貢献インパクト実績(エネルギー利用の最適化) | 2024年 | 200 万トン | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.37 |
水素燃料電池の大規模商用化目標 | 2023年 | 1 MW | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.23 |
グリーン水素製造デバイスのテストサンプル出荷目標時期 | 2024年 | 2025 年以降 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.38 |
自社バリューチェーンにおけるCO2排出量削減目標 | 2023年 | 50 %半減 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.13 |
再生樹脂利用実績(2025年度累計) | 2025年 | 16.76 万トン | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.45 |
GIP2024における再生樹脂利用目標 | 2025年 | 9 万トン | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.45 |
セルロースファイバー含有成形材料「kinari」量産販売開始 | 2023年 | 2022 年12月 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.24 |
海洋生分解性植物由来樹脂の開発成功年 | 2025年 | 2024 年 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.25 |
kinariが受賞した市村賞の回数 | 2025年 | 57 回 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.25 |
グローバルな購入先企業数 | 2025年 | 13000 社 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.21 |
2023年度にGreen Impact文書を送付した購入先数 | 2024年 | 13000 社 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.36 |
2024年度アジアの購入先向けESG説明会実施社数 | 2025年 | 1150 社 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.21 |
人権・労働に関するグループ方針 | 2025年 | パナソニックグループ人権・労働方針 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.20 |
2023年度人権デュー・ディリジェンス実施拠点数 | 2025年 | 202 社・拠点 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.21 |
2023年度人権デュー・ディリジェンス指摘事項の是正完了率 | 2025年 | 100 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.21 |
マレーシアでの人権デュー・ディリジェンス研修実施回数 | 2024年 | 6 回 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.33 |
従業員意識調査の対象社員数(グローバル) | 2025年 | 150000 人 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.18 |
社員のウェルビーイングの重要性 | 2024年 | 最重要課題 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.25 |
社員エンゲージメント肯定回答率(2025年3月時点) | 2025年 | 66 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.46 |
社員エンゲージメントスコア目標 (2030年度) | 2025年 | 80 %以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.15 |
グループCHRO就任時期 | 2024年 | 2024 年7月 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.13 |
グループCHROの招聘 | 2025年 | 木下 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.9 |
UNLOCK指標(グローバル)(2025年3月期) | 2025年 | 43 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.4 |
フロー人材の比率(UNLCOK指標)のグローバル目標 | 2025年 | 60 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.18 |
UNLOCK指標の2030年度目標 | 2025年 | 70 %以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.46 |
UNLOCK指標(2030年度目標) | 2025年 | 70 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
グループ共通制度eチャレンジ・eアピール応募者数 | 2024年 | 1692 名 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.29 |
グループ共通制度eチャレンジ・eアピール挑戦者数 | 2024年 | 525 名 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.29 |
eチャレンジ・eアピールによる会社間異動(転籍)数 | 2024年 | 403 人 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.29 |
グループ共通制度複業の挑戦者数 | 2024年 | 46 名 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.29 |
女性管理職比率(2025年4月実績) | 2025年 | 7.9 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
女性管理職比率(2028年4月目標) | 2025年 | 12 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
女性管理職比率(2031年4月目標) | 2025年 | 16 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
男女の賃金の差異(全社員、2023年度) | 2024年 | 75 :100 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.30 |
PHD経営チームの多様性比率(2025年4月実績) | 2025年 | 54 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
PHD経営チームの多様性比率(2028年4月目標) | 2025年 | 50 %以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.19 |
女性取締役比率(2025年6月23日現在) | 2025年 | 30.8 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.37 |
社外取締役比率の目標 | 2025年 | 50 %以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.35 |
グループ共通の人事戦略の柱1 | 2024年 | 安全・安心・健康に、はたらく。 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.25 |
死亡災害発生件数(2024年度グループ全体) | 2025年 | 3 件 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.46 |
重篤災害発生件数(2024年度グループ全体) | 2025年 | 7 件 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.46 |
重篤災害・重大災害発生件数目標 | 2025年 | 0 件 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.15 |
2024年度ISO45001認証取得拠点数 | 2025年 | 183 拠点 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.20 |
苦情処理ホットラインの対応言語数 | 2025年 | 32 言語 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.21 |
2030年度社員を活かす環境指数目標 | 2024年 | 80 %以上 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.26 |
過去の営業利益回復率の傾向 | 2025年 | 5 %程度 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.7 |
2024年度販売管理費比率 | 2025年 | 25.6 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.7 |
事業部単位ROIC厳格管理開始年度 | 2024年 | 2024 年度 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.13 |
WACCに対するROIC目標値 | 2024年 | 3 %ポイント超 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.13 |
課題事業のゼロ化目標年度 | 2024年 | 2026 年度 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.13 |
事業ポートフォリオマネジメントの再開 | 2024年 | 2023 年度 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.11 |
プロジェクター事業等に関する戦略的資本提携および新会社設立時期 | 2024年 | 2024年7月 月 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.12 |
自動車業界の大変革期の頻度 | 2024年 | 100 年に一度 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.12 |
オートモーティブ事業のパートナーシップ契約企業 | 2024年 | Apollo社 社 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.12 |
2026年度の構造改革と事業ポートフォリオマネジメントによる収益改善目標 | 2025年 | 1500 億円以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.30 |
グローバルでの人員適正化目標 | 2025年 | 1 万人規模 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.7 |
経営改革で設定された3つの注力領域 | 2025年 | ソリューション領域、デバイス領域、スマートライフ領域 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.12 |
車載電池事業への戦略投資額 (2022-2024年度) | 2023年 | 0.6 兆円 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.19 |
車載電池 米国カンザス工場建設開始 | 2023年 | 建設開始 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.59 |
車載電池生産能力(2030年度目標) | 2023年 | 200 GWh | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.10 |
カンザス工場の人生産性改善目標 | 2024年 | 30 %以上改善 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.11 |
カンザス工場でのROIC10%達成目標 | 2024年 | 10 %達成 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.11 |
ブルーヨンダー買収完了年 | 2024年 | 2021 年 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.48 |
ブルーヨンダーのSaaS ARR成長率(買収時からの実績) | 2024年 | 1.5 倍 | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.16 |
One Network社買収契約額 | 2024年 | 839000000 ドル | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.11 |
生成AIサーバ市場の年平均成長率(2023-2028年) | 2024年 | 23 % | パナソニックグループ 統合報告書 2024 p.22 |
データセンター向け蓄電ソリューション売上高(2025年度見通し) | 2025年 | 2000 億円 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.13 |
取締役会実効性評価と改善施策 (2024年度実績) | 2025年 | 実施 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.15 |
取締役等への業績連動報酬に非財務項目追加 | 2023年 | 追加 | 統合報告書 2023 パナソニックグループ p.59 |
業績連動報酬における非財務指標のウエイト | 2025年 | 50 % | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.39 |
マルス・クローバック条項の導入開始年度 | 2025年 | 2025 年度 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.28 |
2022-2024年度中期戦略における累積営業利益目標未達 | 2025年 | 1.5 兆円 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.6 |
累積営業キャッシュフロー(2022-2024年度) | 2025年 | 2.2 兆円 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.4 |
2026年度の調整後営業利益目標 | 2025年 | 6000 億円以上 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.8 |
2028年度までの累計収益改善目標 | 2025年 | 3000 億円 | Panasonic Group Integrated Report 2025 p.8 |
計 109 件のデータが記事内で参照されています