SmartHRの深層ー「well-working」は、いかにして事業の魂となり、社会を動かすのか
<br> <div style="background-color:#f0f4f8; padding: 20px; border-left: 5px solid #0077c8; margin-bottom: 20px;"> <h2 style="margin-top:0; color:#003366;">エグゼクティブ・サマリー</h2> <p>SaaS業界の寵児、ユニコーン企業、そしてARR(年間経常収益)150億円超えの急成長企業[REF:arr_growth_2024_001_2024]ー。SmartHRを語る言葉は数多い。しかし、これらの輝かしい形容詞は、同社の本質を捉えるにはあまりに表層的だ。本稿では、SmartHRの企業理念、ESG、人的資本経営を深掘りし、その成長の根源にあるものが、単なる優れたプロダクトや市場戦略ではなく、「well-working」という壮大なミッションであることを明らかにする。</p> <p>物語は、創業者の個人的な原体験から始まる。妻の産休手続きの煩雑さ[REF:founding_trigger_wife_procedures_001_2024]と、自らが難病を克服した際の社会保険制度への感謝[REF:founder_illness_insurance_001_2024]。この二つの個人的な「ペイン」と「ゲイン」が交差した点に、SmartHRの事業の核は生まれた。それは「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」[REF:corporate_mission_2026]という、揺るぎないパーパスへと昇華された。</p> <p>本稿が解き明かすのは、このパーパスがいかにして組織の隅々にまで浸透し、具体的な経営戦略、人事施策、そしてプロダクト開発にまで一貫して落とし込まれているかのプロセスである。創業者からエンジニア出身のCEOへのバトンタッチ[REF:ceo_succession_001_2024]、組織のスケールアップに伴うコーポレートバリューの刷新[REF:corporate_value_update_2025]、そして自社を「人的資本経営の実験場」と位置づける数々の先進的な取り組み。そのすべてが、「well-working」という北極星に向かって緻密に設計されている。</p> <p>SmartHRの挑戦は、自社の成功に留まらない。彼らは、自らが「well-working」を体現することでプロダクトの説得力を高め、顧客企業の人的資本経営を支援し、ひいては社会全体の労働環境をアップデートしようとしている[REF:update_japanese_labor_strategy_2026]。これは、事業活動そのものが社会的価値創造に直結する、新時代のESG経営のモデルケースと言えるだろう。この記事は、単なる一企業の成功事例分析ではない。理念がいかにして持続的な競争優位の源泉となりうるか、その普遍的なメカニズムを解き明かす、すべての経営者とリーダーへの示唆に富んだ物語である。</p> </div>序章ーユニコーンの皮を被った、社会変革のエンジン
2021年6月、日本のスタートアップシーンに大きなニュースが駆け巡った。クラウド人事労務ソフトを提供するSmartHRが、シリーズDラウンドで約156億円を調達し、評価額約1,731億円のユニコーン企業となったのだ[8]。国内では10社目となる快挙であり、米Sequoia Capital Global Equitiesをはじめとする海外の著名投資家が名を連ねたことは[9]、同社のポテンシャルがグローバルな基準で認められた証左であった。この資金調達により、同社の累計調達額は238億円に達した[10]。
数字は雄弁だ。2024年2月にはARR(年間経常収益)が150億円を突破し、前年比150%という驚異的な成長を達成した[1]。従業員数は2024年末には1,320人[11]を超え、2026年には1,000名を超える規模の組織として、もはやスタートアップという言葉が相応しくないほどの存在感を放っている[12]。ARR1,000億円超という、さらに高い目標を掲げ[13]、彼らの快進撃はとどまることを知らない。
しかし、これらの華々しい成功指標を追うだけでは、SmartHRという企業の真の姿を見誤る。彼らの成長物語の核心は、財務諸表の数字や市場シェアの拡大といった経済的価値の追求だけにあるのではない。むしろ、その根底には、極めて個人的で、切実な問題意識から生まれた「社会課題を解決したい」という純粋な動機が存在する。
SmartHRが掲げるコーポレートミッションは、「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」[4]。彼らはこの状態を「well-working」と定義し、自社の存在意義そのものと位置づけている[14]。この理念は、美しい額縁に飾られたお題目ではない。それは、経営の意思決定、組織文化の醸成、プロダクト開発の細部に至るまで、企業のあらゆる活動に深く埋め込まれたOS(オペレーティング・システム)として機能している。
本稿の目的は、この「well-working」という理念がいかにして生まれ、進化し、そしてSmartHRという急成長企業において強力な求心力と推進力を両立させるエンジンとなっているのかを解き明かすことにある。それは、人的資本経営やESG経営が叫ばれる現代において、理念がいかにして持続的な競争優位の源泉となりうるか、その具体的なメカニズムを浮き彫りにする試みでもある。SmartHRの物語は、ユニコーンの皮を被った社会変革のエンジンの物語なのだ。
第1部 原体験の交差点ー妻の苦労と自らの病が紡いだ事業の糸
すべての偉大な物語には、心を揺さぶる原点がある。SmartHRの物語は、創業者・宮田昇始氏の二つの極めて個人的な体験から始まる。
映画のワンシーンから始まった渇望
宮田氏の起業家精神に火をつけたのは、意外にも一本の映画だった。20代の頃に観た、Facebook社の創業期を描いた映画「ソーシャル・ネットワーク」[15]。彼はその物語に深く感銘を受け、「この業界で働いているんだったら、いつか自分たちの代表作と呼べるプロダクトを作って勝負したい」という強い思いを抱くようになった[15]。
その思いを胸に、彼は仲間と共にプロダクト開発に乗り出す。しかし、現実は映画のようにはいかなかった。自分たちが考え得る最良のプロダクトを開発したという自負とは裏腹に、ローンチした2つのプロダクトは立て続けに失敗に終わる[16]。敗因は明確だった。「プロダクトアウト」の考え方、つまり作り手の論理だけで、机上の空論でプロダクトを作ってしまっていたことだ[16]。この手痛い失敗は、後のSmartHRの成功に不可欠な教訓を彼に与えた。「人が本当に欲しいものは何か?」という問いへの執着である。
妻の姿に見た「社会の非合理」
アイデアの種に飢えていたある日、宮田氏は決定的な光景を目の当たりにする。当時妊娠9ヶ月だった妻が、大きなお腹を抱えながら、産休・育休の煩雑な手続きに四苦八苦していたのだ[2]。山のような書類、複雑な行政用語、何度も同じ情報を書き込まなければならない非効率さ。それは、まさに彼が過去の失敗から探し求めていた「リアルな課題」そのものだった。
彼はすぐにリサーチを始めたが、この面倒な手続きを劇的に便利にするソリューションは、どこにも見当たらなかった[2]。その瞬間、彼は確信した。「これは良いプロダクトを作るチャンスになる」。最も身近な人の、最も切実なペイン。それこそが、机上の空論ではない、人々が本当に欲しがるプロダクトの出発点だった。
自らの病が教えた「セーフティネットの価値」
妻の体験が「解決すべき課題」を提示したとすれば、宮田氏自身のもう一つの体験が、その課題解決に「なぜ自分が取り組むべきか」という使命感を与えた。彼は過去に、ハント症候群という難病を患った経験があった[3]。顔面麻痺などを引き起こすこの病気との闘病生活は、彼に大きな不安をもたらした。しかし、その不安を和らげてくれたのが、日本の社会保険制度だった。
社会保険制度のおかげで、彼は約2ヶ月間、生活費の保障を受けることができた[3]。この経済的なセーフティネットがあったからこそ、彼は治療に専念し、無事に完治することができたのだ。この経験は、彼に社会保険制度のありがたさを骨身に染みて感じさせると同時に、その手続きの煩雑さという「ギャップ」を強く認識させた。
妻が直面していた手続きの煩雑さという「ペイン」。そして、自らが享受した社会保険制度の恩恵という「ゲイン」。この二つの原体験が宮田氏の中で結びついた時、SmartHRの核心となるアイデアが生まれた。社会保険や雇用保険の手続きを自動化し、企業のバックオフィス業務を効率化するだけでなく、従業員一人ひとりが本来受けられるべき社会のセーフティネットに、簡単かつ確実にアクセスできるようにする。それは単なる業務効率化ツールではなく、働く人々を守り、支えるためのインフラを再構築する試みだった。
2013年1月23日に会社は設立され[17]、この着想は2015年11月のSmartHR正式リリースへと結実する[18]。そして同年、日本のスタートアップの登竜門であるTechCrunch Tokyo 2015でグランプリを受賞したことは[18]、このプロダクトが持つ社会的な意義と市場の潜在性が、早くから高く評価されていたことを物語っている。
SmartHRの物語は、決して華やかな成功譚から始まったわけではない。それは、一人の人間の身の回りで起きた、ごく個人的な出来事から生まれた、課題解決への静かで、しかし確固たる意志の物語なのである。
第2部 スケールアップの試練ー理念は生き物である
創業期の熱量を維持したまま、組織を拡大させることは、あらゆる急成長企業が直面する普遍的な課題だ。SmartHRも例外ではなかった。ARR1,000億円超という野心的な目標[13]を掲げ、従業員数が1,000人を超える[12]スケールアップ企業へと変貌を遂げる過程で、彼らは新たな壁に突き当たる。それは、創業の精神をいかにして巨大な組織の隅々にまで浸透させ、進化させ続けるかという、組織文化と理念を巡る壮大な挑戦だった。
創業者からエンジニアへ、経営のバトンタッチ
2022年1月1日、SmartHRは大きな転換点を迎えた。創業者の宮田昇始氏が代表取締役CEOを退任し、後任として芹澤雅人氏が就任したのだ[5]。このCEO交代は、単なる人事異動以上の意味を持っていた。
宮田氏がビジョンとパッションで組織を牽引するカリスマ創業者であったのに対し、芹澤氏は2016年にエンジニアとして入社し、VP of Engineering、CTOを経てCEOに就任した、いわば生え抜きのプロダクト・組織開発のプロフェッショナルである[19]。彼のキャリアは、SmartHRの組織とプロダクトの進化そのものを体現している。
このバトンタッチは、SmartHRが創業者の個人的な物語から、組織としての持続的な成長モデルへと移行する象徴的な出来事だった。宮田氏が「0 to 1」のフェーズで社会課題を発見し、プロダクトの原型を創り出したとすれば、芹澤氏に託されたのは、その価値を「1 to 100」へとスケールさせるための、再現性のある組織基盤と経営システムを構築することだった。創業から約12年、宮田氏は2025年3月に取締役を退任し、その役割を完全に次世代へと引き継いだ[20]。
7つのバリューから、3つの魂へ
組織が拡大するにつれ、創業期から大切にされてきた価値観が、従業員一人ひとりの行動に結びつきにくくなるという課題が顕在化してきた。SmartHRには元々、「早いほうがカッコイイ」[21]や「圧倒的自律駆動」[22]など、7つのバリューが存在した[23]。これらは、少数精鋭のチームが迅速に意思決定し、行動するための羅針盤として非常に有効だった。特に「100の問題を100人で1問ずつ解く組織」を目指す[22]という思想は、従業員の主体性を引き出す上で大きな役割を果たしてきた。
しかし、従業員が1,000人を超え、事業が複雑化する中で、7つという数は多すぎた。日々の業務の中で、すべてのバリューを意識し、行動に移すことが難しくなっていたのだ。そこで経営陣は、バリューを形骸化させないために、大胆な決断を下す。2024年7月、彼らは7つのバリューを、わずか3つの「シン・コーポレートバリュー」へとアップデートしたのだ[6]。
新しい3つのバリューは、以下の通りである。
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まずやってみる人がカッコイイ [REF:corporate_value_1_2025]
どの選択肢が正解か誰にもわからない。だからこそ、光の速さでまず動き、試行錯誤を重ねて正解にしていく。前のめりな失敗は必ず次の正解に繋がる[25]。これは、旧バリューの「早いほうがカッコイイ」の精神を受け継ぎつつ、失敗を許容し、学習を促すカルチャーをより明確に打ち出したものだ。
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人が欲しいものを超えよう [REF:corporate_value_2_2025]
「こんなものだろう」という思い込みを捨て、現状を疑い、真の課題を見つける。期待を大きく超えた先に、まだ見ぬ偉業が待っている[27]。これは、創業者の原体験である「人が欲しいものをつくる」という教訓[16]を核としつつ、単なるニーズ充足ではなく、顧客の期待を超える価値創造を目指すという、より高い次元への挑戦を示している。
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ためらう時こそ口にしよう [REF:corporate_value_3_2025]
高みを目指すために、言いにくいことを口にする勇気を持つ。建設的なフィードバックは、人や組織に前向きな変化をもたらし、成長を加速させる[29]。これは、組織が大きくなることで生じがちな「認識のズレ」[30]やコミュニケーションの希薄化に対する処方箋だ。心理的安全性を確保し、オープンな対話を促すことで、組織の学習能力を高めようという意図が込められている。
この刷新においてSmartHRが重視したのは、「覚えやすさ、思い出しやすさ、判断のしやすさ」だった[31]。バリューは暗唱されるためのものではなく、日々の意思決定の拠り所となるべきだという強い信念があった。
理念を血肉に変えるコミュニケーション戦略
新しいバリューを策定するだけでは意味がない。それをいかにして組織の血肉に変えるか。SmartHRは、その浸透プロセスにも細心の注意を払った。彼らが徹底したのは、プロセスの透明性とストーリーテリングだ[32]。
経営陣は、「なぜ今、バリューを変えるのか」という背景や理由を、全社集会や社内ドキュメントを通じて繰り返し、丁寧に説明した。それはトップダウンの押し付けではなく、組織の成長段階において、誰もが感じていた課題感を言語化し、共有するプロセスだった。この透明性の高いコミュニケーション戦略[32]は、従業員の納得感を醸成し、新しいバリューへの移行をスムーズにした。
その成果は、数字にも表れている。2025年1月時点の従業員サーベイでは、実に91.7%の従業員がシン・バリューへの共感を表明している[33]。これは、バリューのアップデートが単なる言葉の変更ではなく、組織の進化の実態を的確に捉え、従業員の意識と共鳴したことを示している。
SmartHRのバリュー刷新の物語は、理念が固定的なものではなく、組織の成長と共に進化し続ける「生き物」であることを教えてくれる。そして、その進化のプロセスにこそ、組織の一体感を醸成し、次なる成長へのエネルギーを生み出す鍵が隠されているのだ。
第3部 人的資本経営の実践ー自らが「理想の職場」のプロトタイプとなる
SmartHRが提唱する「well-working」は、顧客に提供するプロダクトの価値提案であると同時に、自らが実現すべき組織の理想像でもある。彼らは、自社を「人的資本経営の最先端の実験場」と位置づけ、ミッションと事業を接続するための組織基盤を着実に構築している。その取り組みは、2024年初頭に策定された人事戦略[34]を起点に、体系的かつ大胆に推進されている。
その中核となる人事戦略は二本の柱からなる。「スケールアップ企業として活躍する人材の確保と環境の整備」[35]、そして「再現性を持って急成長を持続させられるサステナブルな組織基盤の構築」[36]だ。この戦略に基づき、彼らはタレントマネジメント、育成文化、そしてDEIB(Diversity, Equity, Inclusion, Belonging)の推進という3つの領域で、具体的な施策を次々と打ち出している。
未来の経営人材を育てる「タレントマネジメント」の体系化
急成長を続けるSmartHRにとって、「経営人材の輩出」は喫緊の課題だった。この課題に対応するため、2024年1月、経営幹部やマネジメント候補者を可視化し、計画的な育成を図る「タレント会議」プロジェクトが始動した[37]。
タレント会議は、2024年の春と秋に開催され[38]、2025年以降も年2回の開催が予定されている[39]。この会議と連動する形で、2024年には具体的な育成プログラムである「SmartHRタレントプログラム(STP)」がスタートした[40]。STPの目的は明確で、「未来の経営を担う人材の育成」と「タレントの可能性を最大限に引き出す」ことにある。
プログラムは、対象者のレイヤーに応じて二つに分かれている。
- マネージャー候補編: 管理職候補としてのリーダーシップと課題解決能力の獲得を目的とする[41]。2024年度は5ヶ月間のプログラムとして実施された[42]。
- VP/ダイレクター候補編: 経営幹部候補としてのスキルとマインドセットの獲得を目指す[43]。こちらはより長期の6ヶ月間のプログラムだ[44]。
これらのプログラムは、単発の研修ではなく、タレント会議での議論、プログラムへの参加、そして実際のVP(執行役員)やD/M(本部長/部長)への任命といった一連の人材パイプラインとして設計されている。2025年以降もプログラムを継続的にブラッシュアップし[45]、サクセッションプランの導入[46]も視野に入れるなど、その取り組みは極めて戦略的だ。
「フィードバック文化」という成長エンジン
個々の従業員の成長を促すためには、育成の仕組みが組織文化として根付いている必要がある。SmartHRが特に注力しているのが「フィードバック文化の醸成」[47]だ。これは、シン・バリューの一つである「ためらう時こそ口にしよう」[29]を実践するための具体的なアクションでもある。
2024年、SmartHRは全社員を対象としたフィードバック研修を実施した[48]。その目的は、フィードバックに関する共通言語や共通認識を組織内に浸透させること。研修の効果は絶大だった。受講した社員の90%以上が肯定的に評価し[49]、5段階評価で最高の「5」を付けた割合は57.5%[50]にものぼった。
重要なのは、研修の満足度だけではない。その文化が、従業員の成長実感に繋がっていることだ。2025年1月時点のサーベイでは、68%の従業員が「フィードバック文化によって成長を感じている」と回答している[51]。これは、建設的な対話が日常的に行われ、それが個人の成長と組織の学習能力向上に直結していることを示唆している。
DEIBー多様性を「強み」に変える本気の取り組み
「誰もがその人らしく働ける社会」というミッションを掲げるSmartHRにとって、DEIBの推進は経営戦略そのものである。彼らは多様性を、単なる社会的要請やコンプライアンスの問題としてではなく、「一人ひとりの強みを活かす手段」[52]として再定義し、組織全体の活性化に繋げようとしている。
その本気度は、組織体制にも表れている。2024年、彼らはDEIBを本格的に推進するための専任部署を新設した[53]。この専任部署がハブとなり、全社的な取り組みを加速させている。
具体的な指標を見ると、その成果の一端がうかがえる。
- 女性活躍: 女性管理職比率は23%[54]と、国内企業の平均を大きく上回る水準にある。
- 育児との両立支援: 男性の育児休業取得率は、独自の育児目的休暇を含めると98.6%[55]という極めて高い水準を誇る。女性の育休取得率も76.2%[56]で、復帰率は男女ともに100%を達成している。
- 障害者雇用: 障害者雇用率は2.4%[57]と、法定雇用率を上回っている。
一方で、課題も残る。男女間の賃金差異は78.6%[58]であり、これは今後の改善が期待される領域だ。しかし、重要なのは、こうしたデータを透明性高く開示し、課題と向き合う姿勢である。
SmartHRのDEIBへの取り組みは、従業員にも高く評価されている。DEIB文化を感じている従業員の割合は90.7%[59]に達しており、働きがいを感じる従業員の割合も89.8%[60]と高い。
これらの人的資本への投資は、従業員のエンゲージメントを高めるだけでなく、企業の持続的な成長を支える基盤となっている。平均年間給与は745万円[61]、昇給率は5.94%[62]と、従業員への還元も積極的に行われている。SmartHRは、自らが「well-working」のプロトタイプとなり、その実践知をプロダクトと社会に還元するという、壮大な実証実験を続けているのだ。
第4部 社会的価値の創造ープロダクトは、理念を社会に届ける船
SmartHRのESG経営の最大の特徴は、事業活動そのものが社会的価値の創造に直結している点にある。彼らは、自社の「well-working」を追求すること[63]と、事業を通じて社会全体の「well-working」を実現すること[64]を、分かちがたく結びついたものとして捉えている。プロダクトは、彼らの理念を社会に届け、具体的な変革を促すための「船」なのだ。
「日本の労働を一歩ずつアップデートする」という約束
SmartHRは、自社のプロダクトが一つ世に出ただけで、複雑な社会課題が一気に解決するとは考えていない[65]。彼らが目指すのは、テクノロジーと創意工夫によって、「日本の労働を一歩ずつアップデートしていく」[7]という、地道で、しかし着実な変革だ。
そのアプローチは、多岐にわたる。
- 情報の透明化: 従業員情報を適切に収集・管理し[66]、会社の情報を従業員に正しく伝える[67]ことで、組織内のコミュニケーションを円滑にする。
- 機会の創出: 適切な評価制度[68]を通じて、性別などに関係なく、能力に基づいた活躍の機会を創出する。
- ポテンシャルの解放: 学習支援などのキャリア支援[69]を提供し、働く人々の潜在能力を引き出し、適切な場所で活かせる社会[70]を目指す。
これらの思想は、2024年にリリースされた学習管理機能[71]など、タレントマネジメント領域のプロダクト群に具体的に反映されている。彼らは、20以上のプロダクトを並行開発[72]しながら、統一されたデザインシステムのもと、アクセシビリティにも配慮した[73]インクルーシブなプロダクト開発を続けている。
地方企業の変革を支援するー株式会社迫田の事例
SmartHRのプロダクトがもたらす社会的インパクトは、都市部のテック企業に限った話ではない。むしろ、人材獲得や組織運営に課題を抱える地方企業においてこそ、その真価が発揮される。鹿児島県[74]に本社を置く卸売・小売業の株式会社迫田は、その好例だ。
地域における人材獲得競争が激化する中、迫田は「求職者に選ばれる企業」としての存在感を高める必要性を感じていた[75]。同時に、従業員が成長を実感し、能力を発揮できる環境を整備することが急務となっていた[76]。そこで彼らは、SmartHRのプロダクトを導入し、本格的な人的資本経営へと舵を切った[77]。
導入の効果は劇的だった。入社手続きや年末調整といった定型業務は大幅に効率化され[78]、人事部門はより戦略的な業務に時間を割けるようになった。さらに、タレントマネジメント機能を活用し、人事評価、従業員サーベイ、配置シミュレーションなどを組み合わせたデータドリブンな人事施策を展開[79]。従業員のキャリア意向をサーベイで把握し、配置シミュレーションを行うことで、適切な人員配置を実現した[80]。公平性を期すために360度評価制度も導入した[81]。
この取り組みは、迫田が目指す「従業員一人ひとりが希望するポジションで最大限に力を発揮できる会社」[82]の実現に向けた大きな一歩となった。彼らは今、「九州から全国へ」[83]という次なる成長ステージを見据えている。
迫田の事例は、SmartHRが単なるソフトウェアベンダーではなく、顧客企業の組織変革パートナーであることを示している。彼らは、自社のプロダクトを通じて、地方企業の人的資本経営を支援し、地域社会の活性化という大きな社会課題に取り組んでいるのだ。これはまさに、SmartHRのビジョンである「社会にポジティブな変化をもたらす企業を力強くサポートし、共に良い社会を目指す」[84]ことの具現化に他ならない。
SmartHRの物語は、自社の内なる「well-working」の追求が、プロダクトという船に乗り、顧客という海を渡り、社会全体の「well-working」という大きな潮流を生み出していく、壮大な航海の記録なのである。
終章 前人未到の成長とサステナブルな組織の両立という挑戦
SmartHRのこれまでの歩みは、理念がいかにして強力な成長エンジンとなりうるかを見事に証明してきた。しかし、彼らの航海はまだ道半ばだ。スケールアップ企業として「前人未到の事業成長」[85]を目指す彼らの前には、新たな、そしてより困難な挑戦が待ち受けている。それは、爆発的な成長スピードと、理念に基づいたサステナブルな組織基盤の構築[86]という、二つの相反する要求をいかにして両立させるかという根源的な問いである。
新たな成長戦略と組織の課題
SmartHRの今後の成長戦略は、コアである労務管理DXを起点としたマルチプロダクト戦略の推進と、新規事業の創出が中心となる[87]。労務管理領域で築いた強固な顧客基盤を拡大しつつ[88]、そこに新たなプロダクトを次々と投入し[89]、さらには新規事業によって非連続的な成長を目指す[90]。これは、極めて野心的な戦略であり、組織にはこれまで以上の能力と成熟が求められる。
経営陣も課題を冷静に認識している。2025年の最重要課題として挙げられているのは「マネジメント力の向上」[91]だ。従業員が1,300人を超え、個別の把握が物理的に困難な状況[11]の中、「圧倒的自律駆動」[22]という文化を維持しつつ、組織としての一貫性を保つためには、各階層のマネージャーの役割が決定的に重要になる。2024年にマネジメント制度の土台を築いた[92]彼らにとって、2025年はその実践と浸透の年となるだろう。
また、ハイレイヤー人材の獲得強化[93]や、2025年から開始される社内公募制度「キャリアチャレンジ」[94]など、人材の獲得と流動性を高める施策も加速させる。これらの取り組みが、組織の成長スピードに追いつき、それをさらに加速させることができるかどうかが、今後の鍵を握る。
理想の未来を担う人材像
この新たな挑戦の時代を乗り越えるために、SmartHRが求める人材像もまた、進化している。彼らがイメージする理想の人材は、「人を動かせる人、変革を起こせる人、後任を作れる人」[95]である。これは、単に個人のスキルが高いだけでなく、他者を巻き込み、組織にポジティブな変化をもたらし、次世代を育成する能力を重視する姿勢の表れだ。
その根底には、「決断力」「巻き込み力」「チャレンジ精神」「変革力」「概念的思考力」といった構成要素がある[96]。これらの能力を持つ人材を増やしていくことが、SmartHRが目指す「再現性を持って急成長を持続させられるサスティナブルな組織基盤」[97]の構築に不可欠だと考えているのだ。
結論ー理念は、最も合理的な経営戦略である
SmartHRの物語を、創業者の原体験から、理念の進化、人的資本経営の実践、そして未来への挑戦までを追ってきた。そこから浮かび上がるのは、一つの明快な結論である。
「well-working」という理念は、SmartHRにとって、単なる社会貢献活動やブランディングの道具ではない。それは、事業の根幹をなし、人材を惹きつけ、組織を結束させ、プロダクトに魂を吹き込む、最も合理的でパワフルな経営戦略そのものである。
創業者の個人的な問題意識から生まれた「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」[98]というミッション。それは、組織の成長段階に応じて「シン・バリュー」へと形を変え、タレントマネジメントやDEIBといった具体的な人事施策に落とし込まれ、従業員の高いエンゲージメント[60]を生み出している。そして、そのエネルギーがプロダクト開発に注ぎ込まれ、顧客企業の変革を促し、社会全体の「well-working」[99]へと繋がっていく。
この、理念から価値創造への一貫したストーリーと、それを支える組織能力こそが、SmartHRの競争優位性の源泉だ。彼らの挑戦は、人的資本やESGが企業価値の重要な決定要因となる現代において、すべての企業が学ぶべき示唆に富んでいる。
理念は、決して利益と相反するものではない。むしろ、深く、真摯に追求された理念は、従業員の心を動かし、顧客の共感を呼び、社会を味方につける。そして最終的に、前人未到の成長[100]という、最も大きな経済的価値をもたらすのだ。SmartHRの航海は、そのことを力強く証明し続けている。彼らが次にどんな「アップデート」をこの社会にもたらすのか、我々は期待を持って見守りたい。
▶出典(100件)
- 2024年2月時点でのARR(年間経常収益)の成長(SmartHRがARR150億円を突破、前年比150%で成長|株式会社SmartHR)
- SmartHR創業のきっかけとなった妻の産休・育休手続きの目撃(SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」)
- 宮田氏のハント症候群罹患と社会保険制度への感謝(SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」)
- コーポレートミッション(SmartHR well-working story, p.4)
- 2022年1月1日の創業CEOから新CEOへの経営バトンタッチ(代表取締役の交代に関するお知らせ|株式会社SmartHR)
- コーポレートバリューの更新(SmartHR well-working story 2025, p.6)
- 日本の労働アップデートへの取り組み(SmartHR well-working story, p.4)
- 2021年6月のシリーズD資金調達とユニコーン企業化(156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ)
- シリーズDラウンドでの海外投資家の参加(156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ)
- シリーズD後の総調達額(156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ)
- 従業員数(SmartHR well-working story 2025, p.3)
- 従業員数(SmartHR well-working story, p.13)
- ARR目標(SmartHR well-working story 2025, p.20)
- コーポレートミッション「well-working」の定義(SmartHRの想い|SmartHR|シェアNo.1のクラウド人事労務ソフト)
- 映画「ソーシャル・ネットワーク」を観て起業を志した宮田氏の原体験(SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」)
- 2度のプロダクト失敗から学んだプロダクトアウトの問題点(SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」)
- 2013年1月23日の会社設立(Our History | SmartHR, Inc.)
- 2015年11月の正式リリースとTechCrunch Tokyo 2015での受賞(Our History | SmartHR, Inc.)
- 芹澤雅人氏のSmartHRでのキャリアパス(代表取締役の交代に関するお知らせ|株式会社SmartHR)
- 2025年3月の宮田昇始氏の取締役退任(創業から12年、SmartHRの取締役を退任しました - 宮田昇始のブログ)
- SmartHRの7つのバリュー(SmartHR well-working story, p.16)
- SmartHRの7つのバリュー(SmartHR well-working story, p.16)
- SmartHRのバリュー数(SmartHR well-working story, p.29)
- SmartHRのシン・コーポレートバリュー(SmartHR well-working story 2025, p.14)
- コーポレートバリュー:まずやってみる人がカッコイイ(SmartHR well-working story 2025, p.6)
- SmartHRのシン・コーポレートバリュー(SmartHR well-working story 2025, p.14)
- コーポレートバリュー:人が欲しいものを超えよう(SmartHR well-working story 2025, p.6)
- SmartHRのシン・コーポレートバリュー(SmartHR well-working story 2025, p.14)
- コーポレートバリュー:ためらう時こそ口にしよう(SmartHR well-working story 2025, p.6)
- SmartHRの7つのバリュー(SmartHR well-working story, p.16)
- シン・バリュー策定時に重視した点(SmartHR well-working story 2025, p.14)
- バリュー浸透のためのコミュニケーション戦略(SmartHR well-working story 2025, p.14)
- シン・バリューへの共感度(SmartHR well-working story 2025, p.3)
- 2024年初頭の人事戦略策定(SmartHR well-working story 2025, p.13)
- 中核となる人事戦略(SmartHR well-working story 2025, p.8)
- 中核となる人事戦略(SmartHR well-working story 2025, p.8)
- タレント会議プロジェクト開始時期(SmartHR well-working story 2025, p.18)
- 2024年度のタレント会議開催(SmartHR well-working story 2025, p.13)
- 2025年度タレント会議開催頻度目標(SmartHR well-working story 2025, p.18)
- SmartHRタレントプログラム開始(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- マネージャー候補編の目的(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- マネージャー候補編プログラム期間(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- VP/ダイレクター候補編の目的(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- VP/ダイレクター候補編プログラム期間(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- 2025年以降のSmartHRタレントプログラム計画(SmartHR well-working story 2025, p.19)
- サクセッションプランの導入(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- 人的資本の取り組み(SmartHR well-working story 2025, p.8)
- 2024年度の全社員向けフィードバック研修実施(SmartHR well-working story 2025, p.13)
- フィードバック研修の肯定評価率(SmartHR well-working story 2025, p.20)
- フィードバック研修満足度5の割合(SmartHR well-working story 2025, p.20)
- フィードバック文化による成長実感(SmartHR well-working story 2025, p.3)
- 多様性の再定義と組織活性化(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- DEIB専任部署の新設(SmartHR well-working story 2025, p.21)
- 女性管理職比率(SmartHR well-working story 2025, p.32)
- 男性育児休業取得率(当社独自の育児目的休暇を含む)(SmartHR well-working story 2025, p.32)
- 女性育児休業取得率(育休のみ)(SmartHR well-working story 2025, p.32)
- 障害者雇用率(SmartHR well-working story 2025, p.31)
- 男女賃金差異(SmartHR well-working story 2025, p.33)
- DEIB文化への共感度(SmartHR well-working story 2025, p.3)
- 働きがいを感じる従業員の割合(SmartHR well-working story 2025, p.3)
- 平均年間給与(SmartHR well-working story 2025, p.33)
- 昇給率(SmartHR well-working story 2025, p.33)
- SmartHRの社会的価値(SmartHR well-working story, p.8)
- 社会的価値:well-workingの実現(SmartHR well-working story, p.8)
- プロダクト改善の積み重ねによる長期的な社会課題解決(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHRプロダクトによる従業員情報の適切な管理(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHRプロダクトによる会社情報の従業員への適切な共有(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHRプロダクトによる情報透明化と評価を通じた活躍機会創出(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHRプロダクトによる学習・キャリア支援の提供(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHRプロダクトによる従業員の潜在能力活用社会の実現(SmartHR well-working story 2025, p.26)
- SmartHR学習管理機能のリリース年(SmartHR well-working story 2025, p.25)
- SmartHRの並列開発プロダクト数(SmartHR well-working story 2025, p.25)
- 人的資本の取り組み:SmartHRのアクセシビリティ(SmartHR well-working story, p.8)
- 本社所在地(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 求職者に選ばれる企業としての存在感向上(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 従業員成長環境の整備(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 人的資本経営の推進と課題解決(SmartHR well-working story 2025, p.28)
- SmartHRプロダクト活用による業務効率化(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- タレントマネジメント機能による人的資本経営(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 従業員サーベイと配置シミュレーションによる人員配置最適化(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 公平な評価制度の実現(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 目指す会社像(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 九州から全国への事業拡大戦略(SmartHR well-working story 2025, p.29)
- 社会貢献への目標(SmartHR well-working story 2025, p.28)
- 事業成長目標(SmartHR well-working story, p.13)
- SmartHRの課題:組織基盤構築(SmartHR well-working story, p.8)
- コアの労務管理DXを起点とした成長戦略(SmartHR well-working story, p.13)
- 労務管理領域中心の顧客基盤拡大(SmartHR well-working story, p.9)
- 強固な顧客基盤へのマルチプロダクト化推進(SmartHR well-working story, p.9)
- 新規事業領域拡大による非連続的成長(SmartHR well-working story, p.9)
- 2025年の最重要課題(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- マネジメント制度の土台構築(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- ハイレイヤー獲得の強化(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- キャリア・ディベロップメント・プログラム開始(SmartHR well-working story 2025, p.16)
- SmartHRがイメージする人材像(SmartHR well-working story, p.13)
- SmartHRに求められる人材の構成要素(SmartHR well-working story, p.13)
- 中核人事戦略:持続可能な組織基盤(SmartHR well-working story, p.8)
- SmartHRのコーポレートミッション(SmartHR well-working story 2025, p.8)
- SmartHRのビジョン(SmartHR well-working story 2025, p.28)
- SmartHRの創出する経済的価値(SmartHR well-working story 2025, p.8)
使用データ一覧
| コンテキスト | 年度 | 値 | 出典 |
|---|---|---|---|
2024年2月時点でのARR(年間経常収益)の成長 | 2024年 | 2024年2月、SmartHRはARR(年間経常収益)150億円を突破し、前年比150%の成長を達成した | SmartHRがARR150億円を突破、前年比150%で成長|株式会社SmartHR |
SmartHR創業のきっかけとなった妻の産休・育休手続きの目撃 | 2024年 | アイデアの種に飢えている時期に、当時妊娠9カ月の妻が自分で産休・育休の手続きをしている様子を目撃し、それを便利にするソリューションの存在は聞いたことがないということから、これは良いプロダクトを作るチャンスになると思い、SmartHRのアイデアが生まれた | SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」 |
宮田氏のハント症候群罹患と社会保険制度への感謝 | 2024年 | 宮田氏は過去にハント症候群という難病を患い、そのときに社会保険制度によって2カ月ほど生活費を保障してもらえたおかげで、ゆっくりと療養に専念して完治に至った経験があった | SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」 |
コーポレートミッション | 2026年 | 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。 | SmartHR well-working story p.4 |
2022年1月1日の創業CEOから新CEOへの経営バトンタッチ | 2024年 | 2022年1月1日、創業者の宮田昇始が代表取締役CEOを退任し、2016年入社のエンジニアから2019年にCTOとなった芹澤雅人が代表取締役CEOに就任した | 代表取締役の交代に関するお知らせ|株式会社SmartHR |
コーポレートバリューの更新 | 2025年 | アップデート | SmartHR well-working story 2025 p.6 |
日本の労働アップデートへの取り組み | 2026年 | 私たちは、誰もが心地よく、健康に、そして幸せに働ける社会を目指し、テクノロジーと創意工夫で、日本の労働を一歩ずつアップデートしていきます。 | SmartHR well-working story p.4 |
2021年6月のシリーズD資金調達とユニコーン企業化 | 2024年 | 2021年6月、シリーズDラウンドで約156億円を調達し、企業評価額約1,731億円でユニコーン企業となった。未上場でユニコーン企業となったのは国内10社目 | 156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ |
シリーズDラウンドでの海外投資家の参加 | 2024年 | シリーズDラウンドでは米Sequoia Capital Global Equitiesをはじめとする海外の著名クロスオーバー投資家から投資を受けた | 156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ |
シリーズD後の総調達額 | 2024年 | シリーズDラウンド後のSmartHRの総調達額は238億円に達した | 156億円調達、SmartHRの強かなIR戦略|スピーダ スタートアップ情報リサーチ |
従業員数 | 2025年 | 1320 人 | SmartHR well-working story 2025 p.3 |
従業員数 | 2026年 | 1000 人 | SmartHR well-working story p.13 |
ARR目標 | 2025年 | 1000 億円超 | SmartHR well-working story 2025 p.20 |
コーポレートミッション「well-working」の定義 | 2024年 | SmartHRのコーポレートミッションは「well-working」であり、「はたらくにまつわる社会課題をなくし、誰もが自分らしくはたらける社会をつくる」ことを目指している | SmartHRの想い|SmartHR|シェアNo.1のクラウド人事労務ソフト |
映画「ソーシャル・ネットワーク」を観て起業を志した宮田氏の原体験 | 2024年 | 20代のころにFacebook社の創業期を題材にした映画「ソーシャル・ネットワーク」を観たことがきっかけで、「この業界で働いているんだったら、いつか自分たちの代表作と呼べるプロダクトを作って勝負したい」という思いを持ち、起業を志すようになった | SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」 |
2度のプロダクト失敗から学んだプロダクトアウトの問題点 | 2024年 | 自分たちの代表作を作りたいという一心で、考え得る最良のプロダクトを開発していたが、ローンチした2つのプロダクトは立て続けに失敗。敗因はプロダクトアウトの考え方による、机上の空論で作っていたところにあった | SmartHR宮田昇始氏の原点となる問い掛け「そこにユーザーの課題はあるのか」 |
2013年1月23日の会社設立 | 2024年 | SmartHRは2013年1月23日に設立された | Our History | SmartHR, Inc. |
2015年11月の正式リリースとTechCrunch Tokyo 2015での受賞 | 2024年 | 2015年11月にSmartHRを正式リリース。同年、TechCrunch Tokyo 2015でグランプリを受賞した | Our History | SmartHR, Inc. |
芹澤雅人氏のSmartHRでのキャリアパス | 2024年 | 芹澤雅人氏は2016年にエンジニアとして入社し、2017年にVP of Engineering、2019年にCTOに就任。組織開発とリーダーシップで卓越した手腕を発揮し、2022年1月に代表取締役CEOに就任した | 代表取締役の交代に関するお知らせ|株式会社SmartHR |
2025年3月の宮田昇始氏の取締役退任 | 2024年 | 創業者の宮田昇始氏は2025年3月に取締役を退任し、創業から12年のSmartHRでの役割を終えた | 創業から12年、SmartHRの取締役を退任しました - 宮田昇始のブログ |
SmartHRの7つのバリュー | 2026年 | 早いほうがカッコイイ | SmartHR well-working story p.16 |
SmartHRの7つのバリュー | 2026年 | 圧倒的自律駆動 | SmartHR well-working story p.16 |
SmartHRのバリュー数 | 2026年 | 7 個 | SmartHR well-working story p.29 |
SmartHRのシン・コーポレートバリュー | 2025年 | まずやってみる人がカッコイイ | SmartHR well-working story 2025 p.14 |
コーポレートバリュー:まずやってみる人がカッコイイ | 2025年 | まずやってみる人がカッコイイ | SmartHR well-working story 2025 p.6 |
SmartHRのシン・コーポレートバリュー | 2025年 | 人が欲しいものを超えよう | SmartHR well-working story 2025 p.14 |
コーポレートバリュー:人が欲しいものを超えよう | 2025年 | 人が欲しいものを超えよう | SmartHR well-working story 2025 p.6 |
SmartHRのシン・コーポレートバリュー | 2025年 | ためらう時こそ口にしよう | SmartHR well-working story 2025 p.14 |
コーポレートバリュー:ためらう時こそ口にしよう | 2025年 | ためらう時こそ口にしよう | SmartHR well-working story 2025 p.6 |
SmartHRの7つのバリュー | 2026年 | 認識のズレを自ら埋めよう | SmartHR well-working story p.16 |
シン・バリュー策定時に重視した点 | 2025年 | 覚えやすさ、思い出しやすさ、判断のしやすさ | SmartHR well-working story 2025 p.14 |
バリュー浸透のためのコミュニケーション戦略 | 2025年 | 変更の理由や背景を社員に明確に伝えること、プロセスの透明性確保、「なぜ変えるのか」というストーリーを丁寧に伝えること | SmartHR well-working story 2025 p.14 |
シン・バリューへの共感度 | 2025年 | 91.7 % | SmartHR well-working story 2025 p.3 |
2024年初頭の人事戦略策定 | 2025年 | 策定 | SmartHR well-working story 2025 p.13 |
中核となる人事戦略 | 2025年 | スケールアップ企業として活躍する人材の確保と環境の整備 | SmartHR well-working story 2025 p.8 |
中核となる人事戦略 | 2025年 | 再現性を持って急成長を持続させられるサステナブルな組織基盤の構築 | SmartHR well-working story 2025 p.8 |
タレント会議プロジェクト開始時期 | 2025年 | 2024年1月 | SmartHR well-working story 2025 p.18 |
2024年度のタレント会議開催 | 2025年 | 開催 | SmartHR well-working story 2025 p.13 |
2025年度タレント会議開催頻度目標 | 2025年 | 2 回/年 | SmartHR well-working story 2025 p.18 |
SmartHRタレントプログラム開始 | 2025年 | 2024 年 | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
マネージャー候補編の目的 | 2025年 | 管理職候補としてのリーダーシップ、課題解決能力の獲得 | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
マネージャー候補編プログラム期間 | 2025年 | 5 ヵ月 | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
VP/ダイレクター候補編の目的 | 2025年 | 経営幹部候補としてのスキル、マインドセットの獲得 | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
VP/ダイレクター候補編プログラム期間 | 2025年 | 6 ヵ月 | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
2025年以降のSmartHRタレントプログラム計画 | 2025年 | プログラムをブラッシュアップし、未来の経営人材の育成につなげていく | SmartHR well-working story 2025 p.19 |
サクセッションプランの導入 | 2025年 | サクセッションプランの導入 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
人的資本の取り組み | 2025年 | フィードバック文化の醸成 | SmartHR well-working story 2025 p.8 |
2024年度の全社員向けフィードバック研修実施 | 2025年 | 実施 | SmartHR well-working story 2025 p.13 |
フィードバック研修の肯定評価率 | 2025年 | 90 %以上 | SmartHR well-working story 2025 p.20 |
フィードバック研修満足度5の割合 | 2025年 | 57.5 % | SmartHR well-working story 2025 p.20 |
フィードバック文化による成長実感 | 2025年 | 68 % | SmartHR well-working story 2025 p.3 |
多様性の再定義と組織活性化 | 2025年 | 多様性の再定義 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
DEIB専任部署の新設 | 2025年 | 1 部署 | SmartHR well-working story 2025 p.21 |
女性管理職比率 | 2025年 | 23 % | SmartHR well-working story 2025 p.32 |
男性育児休業取得率(当社独自の育児目的休暇を含む) | 2025年 | 98.6 % | SmartHR well-working story 2025 p.32 |
女性育児休業取得率(育休のみ) | 2025年 | 76.2 % | SmartHR well-working story 2025 p.32 |
障害者雇用率 | 2025年 | 2.4 % | SmartHR well-working story 2025 p.31 |
男女賃金差異 | 2025年 | 78.6 % | SmartHR well-working story 2025 p.33 |
DEIB文化への共感度 | 2025年 | 90.7 % | SmartHR well-working story 2025 p.3 |
働きがいを感じる従業員の割合 | 2025年 | 89.8 % | SmartHR well-working story 2025 p.3 |
平均年間給与 | 2025年 | 7450 千円 | SmartHR well-working story 2025 p.33 |
昇給率 | 2025年 | 5.94 % | SmartHR well-working story 2025 p.33 |
SmartHRの社会的価値 | 2026年 | “自社” & “社会” のwell-workingの推進 | SmartHR well-working story p.8 |
社会的価値:well-workingの実現 | 2026年 | 自社のwell-workingと当社の事業を通して社会のwell-workingを実現すること | SmartHR well-working story p.8 |
プロダクト改善の積み重ねによる長期的な社会課題解決 | 2025年 | 長期的な社会課題の解決 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHRプロダクトによる従業員情報の適切な管理 | 2025年 | 従業員情報の適切な収集・管理 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHRプロダクトによる会社情報の従業員への適切な共有 | 2025年 | 会社情報の適切な共有 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHRプロダクトによる情報透明化と評価を通じた活躍機会創出 | 2025年 | 情報透明化と適切な評価による活躍機会創出 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHRプロダクトによる学習・キャリア支援の提供 | 2025年 | 学習支援などキャリア支援 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHRプロダクトによる従業員の潜在能力活用社会の実現 | 2025年 | 働く人々の潜在能力を引き出し、適切な場所で活かせる社会 | SmartHR well-working story 2025 p.26 |
SmartHR学習管理機能のリリース年 | 2025年 | 2024 年 | SmartHR well-working story 2025 p.25 |
SmartHRの並列開発プロダクト数 | 2025年 | 20 個 | SmartHR well-working story 2025 p.25 |
人的資本の取り組み:SmartHRのアクセシビリティ | 2026年 | SmartHRのアクシビリティの取り組み | SmartHR well-working story p.8 |
本社所在地 | 2025年 | 鹿児島県 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
求職者に選ばれる企業としての存在感向上 | 2025年 | 「求職者に選ばれる企業」としての存在感を高める必要性を感じた | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
従業員成長環境の整備 | 2025年 | 従業員が成長を実感し、自らの能力を発揮できる環境を整備することが急務と認識 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
人的資本経営の推進と課題解決 | 2025年 | SmartHRのプロダクトを活用して人的資本経営を推進し、課題解決を行う | SmartHR well-working story 2025 p.28 |
SmartHRプロダクト活用による業務効率化 | 2025年 | SmartHRのプロダクトを活用 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
タレントマネジメント機能による人的資本経営 | 2025年 | タレントマネジメント機能を活用し、人事評価、従業員サーベイ、配置シミュレーションなどのプロダクトを組み合わせた人的資本経営を推進 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
従業員サーベイと配置シミュレーションによる人員配置最適化 | 2025年 | 従業員サーベイ機能を活用して従業員のキャリア意向を把握した配置シミュレーション機能により、適切な人員配置を実現 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
公平な評価制度の実現 | 2025年 | 360度評価制度を導入 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
目指す会社像 | 2025年 | 従業員一人ひとりが希望するポジションで最大限に力を発揮できる会社 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
九州から全国への事業拡大戦略 | 2025年 | 九州から全国へさらに魅力ある企業づくりを推進していく予定 | SmartHR well-working story 2025 p.29 |
社会貢献への目標 | 2025年 | 社会にポジティブな変化をもたらす企業を力強くサポートし、共に良い社会を目指す | SmartHR well-working story 2025 p.28 |
事業成長目標 | 2026年 | 最速で前人未到の事業成長 | SmartHR well-working story p.13 |
SmartHRの課題:組織基盤構築 | 2026年 | スケールアップ企業として、前人未到の成長を果たすための組織基盤の構築 | SmartHR well-working story p.8 |
コアの労務管理DXを起点とした成長戦略 | 2026年 | マルチプロダクト戦略の推進、新規事業の創出 | SmartHR well-working story p.13 |
労務管理領域中心の顧客基盤拡大 | 2026年 | N/A N/A | SmartHR well-working story p.9 |
強固な顧客基盤へのマルチプロダクト化推進 | 2026年 | N/A N/A | SmartHR well-working story p.9 |
新規事業領域拡大による非連続的成長 | 2026年 | N/A N/A | SmartHR well-working story p.9 |
2025年の最重要課題 | 2025年 | マネジメント力の向上 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
マネジメント制度の土台構築 | 2025年 | 制度や仕組みの土台構築 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
ハイレイヤー獲得の強化 | 2025年 | ハイレイヤーの獲得強化 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
キャリア・ディベロップメント・プログラム開始 | 2025年 | キャリア・ディベロップメント・プログラムの開始 | SmartHR well-working story 2025 p.16 |
SmartHRがイメージする人材像 | 2026年 | 人を動かせる人、変革を起こせる人、後任を作れる人 | SmartHR well-working story p.13 |
SmartHRに求められる人材の構成要素 | 2026年 | 決断力、巻き込み力、チャレンジ精神、変革力、概念的思考力 | SmartHR well-working story p.13 |
中核人事戦略:持続可能な組織基盤 | 2026年 | 再現性を持って急成長を持続させられるサスティナブルな組織基盤の構築 | SmartHR well-working story p.8 |
SmartHRのコーポレートミッション | 2025年 | 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。 | SmartHR well-working story 2025 p.8 |
SmartHRのビジョン | 2025年 | 社会をよりwell-wokingな未来へと導くこと | SmartHR well-working story 2025 p.28 |
SmartHRの創出する経済的価値 | 2025年 | スケールアップ企業として、前人未到の成長を果たす | SmartHR well-working story 2025 p.8 |
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